USBメモリーやポータブルハードディスクを暗号化する

Mac OS Xでは、USBメモリーやハードディスクのファイルを暗号化できます。
必要なのは、標準で付属されているソフト、「ディスクユーティリティ」だけです。追加のソフトや料金はいりません。
ディスクユーティリティで暗号化されたディスクイメージファイルを作成し、USBメモリーやハードディスクに保存します。
このディスクイメージをMacにマウントすると、その「仮想的な」ディスクは普通のディスクのように使えます。違いは、マウントするのにパスワードが必要なのと、ファイルを保存する都度暗号化される、ということです。
USBメモリーや外付けハードディスク全体を暗号化するわけではないので、暗号化しないファイルは普通に保存できます。
ディスクイメージ自体は1つのファイルなので、USBメモリーや外付けハードディスクに限らず、CDやDVD、ファイル共有でやりとりしたりできます。チョー長いランダムな文字列の暗号を使わない限り、ウエブサーバにおくのはやめたほうがいいとは思いますが。
方法を説明します。
(この情報は現状のまま無保証で提供されています。以下の説明で生じたいかなるトラブルにも筆者は責任を持ちません。Mac OS X 10.5.5を使って説明しています)


1.USBメモリーや外付けハードディスクをマウントする
暗号化したファイルを保存するためのUSBメモリーや外付けハードディスクをMacに接続し、Finderでみられる状態にします。
2.ディスクユーティリティを起動
「ディスクユーティリティ」を起動します。「アプリケーション」のなかの「ユーティリティ」のなかにあります。Finderでコマンド+Uをタイプするとすぐみつかります。
USBメモリーや外付けハードディスクのアイコンをクリックします。ここでは「cruiser orange」と名付けられたUSBメモリーを例に使います。空き容量が表示されるので、確認します。
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3.暗号化ディスクイメージを作成
「ファイル」メニューの「新規→空のイメージを作成…」を選びます。ディスクイメージファイルの名前とボリューム名(マウントしたときの仮想ディスクの名前)を任意に入力します。保存先は、マウントしてあるUSBメモリーや外付けハードディスクを選びます。
ボリュームサイズは、先ほど確認した空き容量より少し小さい値を選びます。ぎりぎりでも大丈夫。フォーマットはMac用のまま(Windowsでは使わないし)。
暗号化で、暗号化のいずれかのオプションを選びます。パーティションは、Intel MacならGUID、Power PC Macでも使いそうならApple。
フォーマットには、「スパースバンドル・ディスクイメージ」を選びます。これにしておくと、ボリュームサイズに設定した値を上限として、仮想ディスクの使用量に応じて自動的にディスクイメージファイルが拡大されます。ファイルの実容量を節約できるので、ぜひこれを。
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「作成」をクリックすると、パスワードを訪ねられます。「パスワードをキーチェーンに保存」にチェックを入れておくと、このMacではパスワードなしにディスクイメージをマウントできます。
23_password.png
ディスクイメージが作成され、
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デスクトップにマウントされます。この例では、上がシステムディスク、中がUSBメモリー、下が暗号化された仮想ディスクです。
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ディスクイメージファイルの情報を見ると、設定された2GBの容量に比べ、ファイル容量が節約されているのがわかります。
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