ゾウリムシの培養液に他のプランクトンが増えてしまったら、ゾウリムシを単離する。放置するとコンタミしたプランクトンが優勢になってゾウリムシが途絶することがある。コンタミが少ないうちに対処する。
用意するもの
- ゾウリムシ用の清潔な培養液
- 大麦葉滲出液をペットボトルの天然水で希釈したもの
- 蒸留水はダメ。作業中にゾウリムシが死んでしまう
- 水道水を使う場合は、湯冷ましする
- エビオス錠
- 35mm プレート
- 6-ウエル または 12-ウエルのプレート
- 100ml程度の小さなフラスコ
- 実体顕微鏡
最初の単離
- コンタミした培養液を35mmプレートに移す。ゾウリムシ1匹をマイクロピペットで吸える程度に希釈する
- 35mmプレートを3〜4個並べ、新鮮な培養液を入ておく
- コンタミした培養液からゾウリムシ1匹をマイクロピペットで吸い、新鮮な培養液に移す。数匹は採取したい。余分な培養液をできるだけ移さないよう注意する。
- 集めたゾウリムシを同様に、次の新鮮な培養液に移す。この間にコンタミが希釈され洗浄されていく。コンタミが識別できない程度までこれを繰り返す
- 6-well または 12-wellのプレートのウエルに新鮮な培養液を入れ、ウエルに1匹ずつゾウリムシを入れる。ウエルが余るなら、採取・洗浄を繰り返す
- ウエルにエビオス錠を削った粉を少し振りかける
- 数日培養し、コンタミのないウエルをつぎのステップに使う
スケールアップ
- 小さなフラスコに新鮮な培養液を必要数用意する。麦粒やエビオス錠も入れる
- コンタミのないウエルから培養液をとり、フラスコに移す
- 培養する
- ゾウリムシだけが増殖してきたフラスコを選び、それを種として通常のスケールにスケールアップする