
CT、MRIなどの医用画像はDICOMという規格のファイル。それらを見るにはDICOMに対応したソフトが必要。パソコン用で無料で使えるソフトは以下の通り:
- Horos(macOS)
- Miele-LXIV(macOS)
- RadiAnt 試用ライセンス(Windows)
- WEASIS (macOS / Windows)
- Onis Free Edition (Windows)
- SonicDICOM Media Viewer (Windows)
- Sycorax (Windows)
- Athena DICOM Essential / Expert 試用ライセンス (Windows)
- eMma (iPadOS)
推奨はHoros。WindowsならRadiAntだが、機能はHorosに及ばない。
商用ソフトで比較的安価なもの。薬機法の認証取得済のは実際の診療にも使える。
- OsiriX MD(macOS)薬機法認証済
- Horos Mobile (iPadOS)
- Synapse Vincent(Windows)薬機法認証済
無料アプリ
Horos(macOS)
ユーザーからのドネーションで運営されている。かつてオープンソースで無料だったころのOsiriXをもとに改良。フルスペックの2Dと3D。3.0.1より新しいバージョンでは日本語環境で正常に動作しない。対処法はこちら。
Miele-LXIV(macOS)
これもかつてオープンソースで無料だったころのOsiriXをもとに改良。Mac App Storeから入手。日本語化されている。作者はイタリアのフリーランスのエンジニアで、日本語ができる。
eMma (iPadOS)
日本で開発された。Axial / Coronal / Sagittal が可能。
WEASIS (macOS / Windows / Linux)
オープンソース、マルチプラットフォームのDICOMビューア。3D機能はMPRだけで、VRはできない。
Onis Free Edition(Windows)
商用版の無料お試し版。3D機能はMPRだけで、VRはできない(商用版もMPRまで)。最新版はバージョン2.5だが、バージョン2.4のほうが機能制限が少ないが(MPRの軸を動かせる)、Windows10で動かないかも。
SonicDICOM Media Viewer(Windows)
3D機能はMPRだけで、VRはできない。
Sycorax DICOM Viewer (Windows)
MPR可
商用アプリ
RadiAnt(Windows)
Windows用。2D、3D(MPR / VR)とも基本機能を備えたビューア。サブスクリプション(3か月で11ユーロ)。無料の試用ライセンスで30日間使える(サブスクリプション購入を促すメッセージが出る)。
Athena DICOM Viewer(Windows)
Windows用。EssentialとExpertがあり、いずれも有料のサブスクリプション。無料でも使えるが、広告が頻繁にでてくる。広告内容が医療にそぐわないのもあり、とても煩わしい。Expertでサブスクリプションを契約すると(月額4,650円)、3Dも使えるようになる。Essentialではサブスクリプションを契約しても(月額1,150円)、3Dはできない。
OsiriX MD(macOS)
3D機能が強力。Macのみ。日本では、有限会社ニュートン・グラフィックスが取り扱っている。機能形態学では教員のMacに入っている。薬機法認証済。
Horos Mobile (iPadOS)
年間サブスクリプション(¥1,650/年)。3D VRもできる。
Synapse Vincent(Windows)
3D機能が強力。顔認識AIと同じ技術で区域気管支や肝区域を自動認識するなど、自動化機能が診療をサポート。Windowsのみ。群馬大のAiセンターに入っている。薬機法認証済。
認証について
DICOMビューアを実際の診療に使うには、次の2つの条件が必要。
- DICOM適合性:DICOM規格を製品がみたしていること。DICOM適合性宣言書をメーカーが呈示している。
- 「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(薬機法)による認証を受けていること。