ドラッグストアで買えるあなたに合った薬の選び方を頼れる薬剤師が教えます

ドラッグストアで買えるあなたに合った薬の選び方を頼れる薬剤師が教えます

ドラッグストアで買えるあなたに合った薬の選び方を頼れる薬剤師が教えます

児島悠史
1,725円(02/22 18:50時点)
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セルフメディケーションの一般消費者向けのガイドブック。一家に一冊のクスリの取説。実は、医師や医学生にも役立ちそう。

セルフメディケーションというのは、

自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること — 日本薬剤師会・WHO

WHOに沿い、日本でも制度設計が進められてきた。特定の市販薬を購入すると医療費控除を受けられる。確定申告をやったことがあったら、セルフメディケーションの説明をみかけたかもしれない。

*確定申告は、 学生でも複数のアルバイト先から給与をもらうなどしていたら必要なので、忘れずに

セルフメディケーションの役割を担うのは、薬局やドラッグストアになる。そして、自分の健康に責任を持てるように消費者自身が学ぶことが大切だ。これはそういう本。

高コントラストで涼しげな差し色が印象的なデザイン。カプセルのマスコットが可愛い。カバーを外すと、控えめな印象になる。

 

カプセルのマスコット(青いぱんつがずれ落ちがち(左))

 

 

いたた…

 

カバーをとると別のデザイン

 

筆者は薬剤師で、『異世界薬局』の医療監修をしていて、株式会社singの取締役を務めている。クスリの正しい情報提供で人々を幸せに、がミッション。

 

筆者は異世界薬局を監修

 

株式会社singの取締役

 

『異世界薬局』の帯は限定品らしい。(Amazonさんありがとう)

 

異世界薬局(7) (MFC)

異世界薬局(7) (MFC)

高野 聖
644円(02/22 19:30時点)
発売日: 2021/07/21
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本書で取り上げられるのは、セルフメディケーションでカバーされることの多い疾患や症状。医者に行くほどではないにしても、困ることの多いものばかりだ。薬局で上手にクスリを選んで使えたら、手間もおカネも省けそう。

 

もくじ

 

まず、セルフメディケーションの説明や、市販薬の選び方の基本(成分をチェック!)。そしてエビデンスが大切だということ。本書には参考文献がちゃんと掲載されていて、信頼できる。

ちなみに、自説はさかんに言うけれども参考文献はないという健康本をみかけたら、とりあえず無視でオーケーだ。

 

成分を見て市販薬を選ぼう

 

エビデンスがあるかを確かめよう

 

巻末にある参考文献のリスト

 

花粉症のところを見てみよう。

本学のある群馬県は、三方を山に囲まれていて、杉林が多い。平野の部分にも、防風林やこんもりした古墳に杉がある。杉だけでなく、稲田や麦畑も多い。道ばたには雑草が生い茂っている。そういうわけで、花粉には事欠かない。

よくある誤解や疑問に答える形で、章が組み立てられている。

 

花粉症のクスリのFAQ

 

最初に考えることは、薬局でクスリを買っている場合かどうか。どんな病気でもトリアージが肝要だ。花粉症も同じ。セルフメディケーションから逸脱する状態を3段階に分けてある。

 

セルフメディケーションを越える状態をまずチェック

 

そして、セルフメディケーションのポイント、つまり、市販薬を使って自分自身のケアをどうするかのアドバイスが★で示される。セルフメディケーションだけでなく、その上位の概念の「セルフケア」まで含めてアドバイスされている。

ここでは、「マスクとゴーグル」が最初にすることで、つぎがステロイド点鼻薬になっている。続いて、第二世代抗ヒスタミン薬。血管収縮薬の点鼻には注意が付されている。

筆者はドラッグストア経営も携わっているので、クスリのいらないケアを勧めたら売上げが減りそうだ。マスクはドラッグストアにも売っているが、他の章には「運動する」なんていうのもある。でも、スポーツドリンクは売れるか。結局、商売も正直が一番らしい。

 

セルフメディケーション(セルフケア)のポイント

 

そして、クスリの説明。抗ヒスタミン薬を眠気で分類してある。

抗ヒスタミン薬は開発された時期で第一世代第二世代に分類されている。この表でいうと、非鎮静性とあるのが第二世代。第一世代は、副作用として鎮静作用や抗コリン作用が強い。眠くなるのでクルマの運転はできないし、緑内障や前立腺肥大があると使えない。

第二世代では、これらの副作用が少ない。

そのなかでも、一部については、自動車運転も差し支えない。抗ヒスタミン薬の添付文書によくある、自動車運転を控えるとの記載がないのだ。群馬県ではクルマで通勤・通学することが多いので、この性質は特に重要だ。

この表以降も、第二世代の抗ヒスタミン薬の開発は続いている。最近の処方の流行りのビラスチン(ビラノア®)などだ。しかし市販薬はないので、本書の範疇をはずれる。

 

主な抗ヒスタミン剤を鎮静性で並べる

 

そして、市販薬ではどうか。クラリチンやアレグラなら自動車運転もできる。(処方薬にも同名のクスリがある)

 

主な製品と成分

 

そして最後に、服薬に注意の必要な人や状態。高齢者、妊婦、授乳中のお母さん、小児などでも大丈夫かどうか、心配な人は多いだろう。

 

服薬に注意が必要なヒト

 

あとのほうでしばしばでてくる漢方薬の使い処がちょっとむずかしかった。処方の考え方が西洋薬と違っていて、体質をまず見極めないといけない(「証(しょう)」と「気・血・水(き・けつ・すい)」)。そこの基本を知っておかないとだ。