PCRによるインサートのチェック

コロニーのピックアップ

  1. PCRチューブにLBを10 μlずつ分注する
  2. 20 μlのマイクロピペットに滅菌したチップを取り付け、チップの先端をコロニーに当て、斜め上にすくうようにコロニーを拾う
  3. PCRチューブにチップを差し込み、LBを数回ピペッティングする
  4. 4 ℃で保存

クールスタートPCR

  1. 非特異的反応が低減される
  2. 反応液の調製からPCR反応直前まで氷上で行う

PCR混合液の調製(24検体分)

  • 167.4 μl H2O
  • 25 μl 10x buffer
  • 20 μl 2.5mM dNTPs
  • 1.3 μl Ex Taq
  • 11.3 μl 10 μM primer mix
  • 156.1 μl H2O
  • 25 μl 10x buffer
  • 20 μl 2.5mM dNTPs
  • 1.3 μl Ex Taq
  • 11.3 μl 10 μM right primer
  • 11.3 μl 10 μM left primer
  • 66.1 μl H2O
  • 25 μl 10x buffer
  • 20 μl 2.5mM dNTPs
  • 1.3 μl Ex Taq
  • 56.3 μl 2 μM right primer
  • 56.3 μl 2 μM left primer
  • PCRチューブに9 μlずつ分注する

プライマーの組み合わせ例

  • ベクターのMCSを挟むプライマーかインサートのPCRに使ったプライマーを使う
    • T3 + T7:pSC-B (StrataClone Blunt PCR Cloning Kit)、pBlueScript
    • SP6 + T7:pCR-Blunt II-TOPO (Zero Blunt TOPO PCR Cloning Kit)
    • HSP6 + CS2T7:pCS2+ (プライマー配列が特殊)
  • 少なくとも一方はベクター側のプライマーを使うこと。フリーのインサートが増幅されてしまうのを防ぐため

PCR

  1. 2 μlのマイクロピペットを用いてコロニーの懸濁液を1 μlとる
  2. これをPCR混合液の入ったPCRチューブに加え、チップの先を数回まわして混和する(泡を作らないよう注意。チューブを遠心してはいけない)
    • コツ:マイクロピペットを2段階吐き出すと泡ができてしまうので、コロニーの懸濁液を1 μlより多め(〜1.2 μl)にとり、1段階だけ吐き出すとよい

PCRプログラム

  1. 4 ℃, 30 s (ポーズしてチューブを取り付ける)
  2. 98 ℃, 2 min
  3. 25サイクル
    1. 98 ℃, 10 s
    2. 50 ℃, 30 s
    3. 72 ℃, インサート長 (kbp) × 1 min
  4. 72 ℃, 7 min
  5. 4 ℃, ∞

判定

  1. 6 × Loading bufferを2 μlずつ加えて10 μlを泳動する
  2. インサートの大きさから予測される大きさのバンドがでたコロニーを選び、培養して保存する
  3. インサートの方向を決めるため、インサートを増幅したプライマーとベクターのプライマーをそれぞれ一方ずつ4通り組み合わせて同様にPCRをする

必要なもの

  • TaKaRa Ex Taq(または同等品)

あるとよいもの