結合組織を解剖する、筋を解剖する

結合組織
解剖実習も進んでくると、ある習性が身に付いてくる。結合組織と見ると、見境なく取り去りたくなる習性。
人によっては、その動作が小脳に記憶されてしまって、無意識に結合組織をはぎ取っていて、はッと気がつくと視野一面に荒野が広がっている、ということも。
運動器(骨、筋、関節)が主なテーマになる上肢、下肢では、それをこらえて、結合組織を上手に解剖しよう。粗密が層構造を成し、密な繊維は一定方向に走っている。それを観察力と手の感覚でより分けるのだ。ここにこれがあるはず!と予測できる知識も重要。

起始・停止まで、筋腹の辺縁まで、筋の裏側まで、きれいに剖出しよう。全貌が明らかになってはじめて、おうなるほど、そういうことね、という確信が得られる。