WEEK7 Day1 心臓

今日は心臓

肺と心臓は生命に直結する重要な臓器。十分に学ぼう。

心臓の解剖とスケッチは1〜2名で十分。CT画像を見る、明日の縦隔の部分まで進めるなど、手分けしよう。適宜情報を共有しよう。

  • 心臓の外景・内景
  • 冠動脈のスケッチ

心臓の立体をよくみよう

  • 切り出した心臓を持って、生体での向きを決め、前面・左右の側面・後面・底面がどこかをみる
    • 向きが分からなくなったら、胸腔内に戻して確認
    • 上大静脈と下大静脈が右心房の上下に流入する
    • 左心房が後面になる
    • 後室間溝が横隔面(下面)にある
  • 冠状動脈とその枝を剖出する
    • 動脈を末梢まで露出する
    • 伴走する静脈は除去する(冠状静脈洞以外)
    • 心筋に入る枝や少しの結合組織を敢えて残して壁につけておく(壁から剥がれると同定できなくなる)
    • 同義語が複数あり、英語があり、略称もある。どれを言われてもわかるように
      • 例:前室間枝 = 前下行枝 = anterior interventricular artery = left anterior descending artery = LAD
  • こだわりポイント
    • 左心房斜静脈を探してみよう(胎生期の左上大静脈の遺残)。
    • 前後の室間枝から壁に垂直に入る中隔枝(複数)をみつけておこう。透視下で前室間枝から分岐するのがよく写る
  • 心腔内の流路を辿る
    • 単純ではない‼
    • スイッチバック
    • 弁の向き
    • 弁尖の数と位置
    • 腱索と乳頭筋とそれらの機能
    • 心房中隔と卵円窩(胎児期の卵円孔の遺残)
    • 心室中隔の膜性部と筋性部
    • 刺激伝導系がどこにあるはずか? プリント配布
  • エコーでみる断面を考えてみる

冠動脈スケッチ

By Coronary.pdf: Patrick J. Lynch, medical illustratorderivative work: Fred the Oysteradaption and further labeling: Mikael Häggström, M.D. Author info- Reusing images- Conflicts of interest:NoneMikael Häggström, M.D. – Coronary.pdf, CC BY-SA 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=9967381

 

  • 左右どちらの優位かを決める
    • 優位=後室間枝が左右どちらに由来するか
  • テンプレート入りの専用用紙にスケッチして名称を入れる
  • 描くからには剖出する、剖出したら描く
  • 剖出してないのを描かない(ゼロ点)
  • 見つからなかったものはその旨メモしておく
  • 採点中に聞かれて剖出しようとしない(打ち切り)
  • 11月12日(木)10:00から順次採点する。
    • 11月11日(水)の実習中に完成させること
    • 班員全員でレビューして誰が質問されてもいいように
  • ありがちなミス
    • 冠状動脈の本幹の思い違い
      • 右冠状動脈は心臓の後ろまで回り込んで長い
      • 左冠状動脈は前室間枝と左回旋枝が分岐するまでなので短い
    • 動脈がちょっと透けてみえただけの状態を「剖出した」という
    • 動脈の上に静脈が折り重なっている状態で、動脈を「剖出した」という
    • 前後の室間枝の先が近づいているのを見ただけで、「吻合している」という

心臓内容物の処置

  • 心腔内にみられる赤黒い塊や黄褐色の塊は、死後に形成された凝血塊であることが多い。ただし、血栓などとの鑑別が必要な場合もある。ピンセットやティッシュで取り除く
  • 壁に残った汚れは、水道で洗い落とす。固形物はザルで受けて回収
  • 組織片を必ず回収するように

縦隔は鈍的剥離で(明日の分)

  • 胸管をぜひみつけよう。手荒にすると壊すので丁寧に
  • 大血管周りに神経が密集している。鈍的剥離で剖出していく
    • 反回神経
    • 自律神経系の神経叢
    • 大動脈小体(何を測っている? 何神経が情報を伝える?)
  • 縦隔の血管は多様性が高い。どんなパターンかメモしておこう。
    • 気管支動脈
    • 最上肋間動脈
    • 奇静脈系
  • 交感神経系の交通枝をみつけよう。色調はわかりにくいので、分岐で同定
  • VAN
    • 肋間動静脈、肋間神経を内腔側からもみる

CT画像の見方

CT画像は、身体を薄く輪切りにしたような断面画像です。

  • DICOM(ダイコム):CTなどの医用画像を保存・管理するための標準規格です。DICOM形式の画像は専用のDICOMビューアで開きます。
  • 画像の向き:一般的な横断像(水平断)では、足側から頭側を見上げる向きで表示されます。画面の左が解剖体の右、画面の上が前側です。
  • 画像の操作:マウスのホイールなどで断面を移動できます。連続して見ることで、臓器の立体的な形が分かります。

胸部CTの表示条件

CTでは、観察する構造に応じて画像の明るさやコントラストを調整します。最低限、次の3つの条件を使い分けてください。

  • 肺野条件(Lung window):肺実質、気管支、肺血管などを観察する。
  • 縦隔条件(Mediastinal window):心臓、大血管、縦隔、胸水などを観察する。
  • 骨条件(Bone window):肋骨、胸骨、胸椎などを観察する。

代表的な設定値は以下の通りです。

表示条件 WW(幅) WL(中心)
肺野条件 1500 −600
縦隔条件 350 40
骨条件 2000 400

※数値は目安です。ビューアによって設定値が異なる場合があります。

まずは3つの表示条件を切り替えながら、肺・心臓・気管・大動脈・肋骨などを探し、解剖体と対応させてみましょう。

詳しいCT画像の見方は、11月19日(木)の授業で説明します。

剖出チェック

スケッチの進捗確認

17時頃から各班を見回り、スケッチの進捗状況を確認します。

それより早くスケッチを完成させた班は、教員に声をかけてください。

スケッチの内容については翌日の採点時に確認します(内容に関する質問は原則として受け付けません)。