WEEK6 Day2 心臓・縦隔

V0008067 Human heart: four figures. Engraving by T. Milton, 1814

心臓の内外、断面を学ぶ。縦隔がわかるようにする

  • 心臓の外景
    • 左右、後、下の各面をなすのは?
    • 左右の輪郭をなすのは?
      • シルエットサイン陽性をつくる構造は?
    • 冠動脈を透視でみる
  • 心臓の内景
    • 流路のスイッチバックと捻れを追う
    • の向きと位置、心尖部の位置を前胸壁に当てはめ、聴診位置を確認する
    • エコーで診る心臓の断面を実物で考える
  • 縦隔
    • 縦隔の区分を復習する(解剖学の教科書の区分、フェルソンの区分、どちらでもよい)
    • 胸腺は萎縮している。ふつうの結合組織にはないほどの血管があるので、それが目安になる
    • リンパ節は、みて確認したら取り除く。腫脹著明なら、位置・大きさ・性状を記録し、原因を考えてCT課題のネタに
  • 位置関係!
    • 左心鬱血で嚥下障害
    • ホルネル症候群
    • 上大静脈症候群→上半身鬱血
    • 横隔神経の経路→呼吸困難、片側横隔膜挙上
    • 反回神経の左右の経路→嗄声(片側)、呼吸困難(両側)
  • ホルネル症候群→『すこし痛みますよ
    • 上位交感神経麻痺による3つの兆候
      • 発汗低下:汗腺
      • 縮瞳:散瞳筋
      • 眼瞼下垂:ミュラー筋(腱板筋)
  • 胸部エコーデモ
    • エコーで診る心臓の断面を学び、実物の心臓と比べる
    • どこにどの向きでプローブを当てるとどういる断面ができるか
    • 長軸面、短軸面、四腔面、Mモードは国試でよくみる
    • 長軸面、短軸面、四腔面のプリントを配布した。実物とみくらべよう
    • ドップラーの色:プローブに近づく方が赤離れる方が青

冠動脈スケッチ

  • 心外膜、心外膜下の結合組織を筋層がみえるまでとりのぞき、冠動脈を浮かび上がらせる
  • 静脈は取り除く(動脈は静脈より深くにある)。冠状静脈洞は適宜押しのける
  • 動脈から筋層に向かう細い枝は切らないでおく(切ると冠動脈が壁から剥がれて、同定できなくなる)
  • スケッチ。透視図にする(X線は透視だから)
  • 左右の優位、前・後下行枝に吻合があるか
  • 採点のポイント
    • 採点はワンチャンス
    • 主な枝が剖出できたか
    • 描かれたものを実物で示せるか:空想、仮定、未確認は、剖出不足は、減点〜失格

心エコーを学べるサイト

国試から

111E5 冠動脈について誤っているのはどれか。

  • a 左回旋枝は側壁および後壁を灌流する。
  • b 右冠動脈は前室間溝に沿って走行する。
  • c 冠血流は収縮期よりも拡張期に多く流れる。
  • d 左右の冠動脈はそれぞれValsalva洞から起始する。
  • e 左冠動脈は主幹部から左前下行枝と左回旋枝に分かれる。

中間試験2の出題について

  • 胸腹部は、選択式問題一問一答の問題、英単語
  • 選択式問題は、米国のUSMLE Step 1、日本のCBT・医師国家試験などと同様の形式またはそれらの過去問。一部英文。医用画像、循環器系の発生も含む
  • 一問一答は基本的な解剖学の知識を問う記入式。医用画像、循環器系の発生も含む。主要なアトラスからの図を使った問題も
  • 英単語は20問の筆記
  • いずれもHBの鉛筆を使用のこと(解剖学の試験は全部HB指定)

成績通知と答案返却

  • 答案の採点がひととおりおわり、データの入力と集計が済んだら、各自の成績が出席状況と合わせて個別のメールで通知される。答案は返却される。
  • 採点のクレーム期間は答案返却後一週間。クレームは問合せページから。答案は全てスキャンしてあるので、答案を持ってくる必要はない。
  • 教員に直接面談しても対応できない。教員画面上でデータをみて作業するので。
  • 正解は共有ドライブにある。

大学のMoodleや教務システムは使われないの?

  • 解剖の授業のICTは、学生が卒後も使える公共的でシェアの大きいシステムを利用することをポリシーにしている。つまり、メール、ブログ、Googleフォーム、Googleドライブ、Googleグループ、Googleカレンダー、Twitter、Amazon、Zoom
  • 大学内でしか使われないシステムは使わない(Moodleや教務システム)
  • LINE、Instagramも使えたらよいがシステム的に使えない(ブログと連携できるAPIが提供されていない)

進捗

  • 8:40 前説(上の内容を一通り)
  • 9:00 ブリーフィング、作業開始
  • 13:00 エコー前説
  • 13:30~14:20 エコーデモ
  • 15~16:20 スケッチ採点