ねじ子のヒミツ手技 1st Lesson / 2nd Lesson 改訂版
針や管を使う臨床手技(1st Lesson)と救急蘇生手技(2nd Lesson)の本。看護師向けだけれども、内容は医師・看護師の隔てなく書かれているから、ポリクリ生や研修医にも役立つ。
筆者は医師で漫画家・イラストレーター。本書は、雑誌の連載や同人誌として公開されていたコンテンツを書籍化したもの。
1st Lesson
1st Lessonで取り上げられるのは、針や管を使った臨床手技。採血、注射、挿管、ドレナージ、脊髄麻酔などだ。
説明のほとんどの部分はイラストと手書き文字。コツや本音を交えて、自在に強弱を付けられて説明されているので、わかりやすい。(手書き文字を読みにくく感じるひともいるようだが。)
本書は看護師向けに企画されたものだ。前半の採血や注射は主に看護師に任せられるが、後半の内容は主に医師が行う手技だ。看護師は介助にまわる。なぜそういう手技も取り上げられているのか? 現在の医療ではチーム医療が意識されるし、医師だけでなく看護師にも手技にエビデンスが求められる。介助者と術者とが同じベースを共有していた方が、仕事はしやすい。そんな理由が、あとがきにある。
採血・注射の部分は、彩色・再編されて雑誌の特集になっている。冊子は絶版だが、電子版で読める。
ナース専科 2013年4月号『採血・注射・輸液&ドレーン、徹底マスター!』
2nd Lesson
2nd Lessonは、救急救命手技。内容は、バイタルサイン、モニターから始まり、BLSや病院での手技までが含まれる。救急では術者が緊張して上手くできないこともある。予習や練習が欠かせない。
本書で紹介されるBLSは「蘇生ガイドライン」の2010年版だが、最新は2015年版。PDF版が無料で配布されているけれども、文字ばかりで読んでもつかみどころがない。2010年版との変更点を押さえておこう。
LINEのスタンプ「ねじ子のヒミツスタンプ 1st Lesson」がある。スタンプの中には、ふつうの人には使い所のむずかしいのも。
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