生化学の教科書は何が良いか

生理学の教科書は何が良いか」と同様に、生化学の教科書についてもAmazonで調査した。次がよいように思われた。

著:エミネ・イー・アバリ, 著:スーザン・ディー・クライン, 著:デイヴィッド・エス・フランクリン, 著:スーザン・エム・ヴィセリ, 著:石崎泰樹, 著:丸山敬
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詳細なのを求めるなら、次がよいようだ。

東京化学同人
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著:中山和久
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著:David L.Nelson
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手っ取り早く概観するなら、次が楽しめるだろう。

羊土社
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著:武村政春, 著:菊野郎, イラスト:菊野郎, 編集:オフィスsawa, その他:オフィスsawa
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結果と考察

日本のAmazonでは教科書にレビューが少なかったので、売れ行きを主に評価し、レビューは米国のAmazonをより重視した。

2026/2/17現在

タイトル米国Amazon日本Amazon
原題和名評価平均評価数ランキング評価平均評価数ランキング
Lehninger Principles of Biochemistry, 8Eレーニンジャーの新生化学〈上〉

4.4

290

197,072

4.5

14

282,303

レーニンジャーの新生化学〈下〉411

280,933

Lippincott Illustrated Reviews: Biochemistry, 9Eイラストレイテッド生化学 原書8版

4.7

7

49,646

4.67

328,324

Biochemistry,9Eストライヤー生化学 (第10版)

4.5

163

585,109

5

1

53,200

Fundamentals of Biochemistry: Life at tde Molecular Level, 6Eヴォート基礎生化学 第5版4.5

2

735,264

3.6

4

365,550

Harpers Illustrated Biochemistry 33td Editionイラストレイテッド ハーパー・生化学 原書30版

901,079

4.5

2

31,364

小説みたいに楽しく読める生化学講義4.5256,056
The Manga Guide to Biochemistryマンガでわかる生化学

4.7

150

609,507

4

48

そもそも生化学のアイデンティティが曖昧だ。細胞生物学、分子生物学、生理学の教科書にも、生化学の要点は記載されている。生化学の教科書に何を求めるのか、まず目安をつけよう。

  • 生化学で世界を記述しようとしているか? 学ぶ動機になる。一方、暗記すれば済むタイプの授業なら大きなお世話かもしれない。
  • 包括的か? むずかしいレポートをこなすなら必要になる。
  • 要点をつかめるか? 一方、要点ばかりではストーリーが希薄になり、つかみどころがなくなることもある。

『レーニンジャーの新生化学』は、包括的な教科書。米国でよく売れていて、レポートの準備でとりわけ頼りにされているらしい。生化学による世界の見方を問うような話題が提示され、興味深く読めるようだ。米国では一般教養課程でもよく使われているらしい。そのような教科書には共通する特徴がある:正価が高額、レンタルがある、古書が多く流通している、米国では買えない安価な国際版が存在する(*)、公式ガイドブックが存在する。古書の状態に関するレビューが多くレビューの平均点を下げていることも共通。これがなければ本書の平均値はもっとよいはず。

*出版社によっては、国際版をAmazonに卸していないことがある

『イラストレイテッド生化学』は、米国の試験対策シリーズからの一冊。MCATUSMLE STEP 1のある米国にはこの種のシリーズが多い。共通する特徴は、全編が箇条書きになっていること、試験範囲の要点がまとまっていること。本書は図表がわかりやすく豊富。最初の教科書として選択されることも多いらしい。米英でよく売れている。

『ストライヤー生化学』のストライヤー博士はむずかしいことをわかりやすく魅力的に説明するのが上手だった。本書も米国の教養課程でよく使われているらしい。米英でよく売れていて、評価も高い。改訂してもページ数が増えていないのは教科書として良心的。

『ヴォート基礎生化学』は生化学のコアをカバーした教科書。生命全般の話題から話が始まり興味を引くようになっている。原著は写真や図が豊富で美しい。これも米国の教養課程でよく使われるようだ。日本語版に関しては、翻訳の不備を酷評するレビューが目立つ。古書の状態のレビューもある。授業で指定されることが多いのだろうか。

『ハーパー・生化学』は、日本ではよく使われているが、英米ではあまり売れていないし、レビューも少ない。

『小説みたいに楽しく読める生化学講義』は、楽しく読める読み物。

『マンガでわかる生化学』は日米で高評価だ。教科書には足らなくても、授業の目星にはなりそう。このシリーズはいずれも英訳され、海外でも販売されている。

米国の医学生の例

Rapid Review Biochemistry』を使った。『レーニンジャー』は学部生のときに使ったが、医学科では使わなかった。(米国では学部を卒業してから医学科を受験する)

更新履歴

  • 2013/3/25 最初の投稿
  • 2014/6 『イラストレイテッド ハーパー・生化学 原書29版
  • 2015/6 新版に更新
  • 2015/11/24 YouTubeビデオを追加
  • 2018/11/30 データ更新
  • 2019/4/12 バナーを新版に更新
  • 2020/1/28 バナーを新版に更新、データ更新
  • 2026/2/17 バナーを更新、データ更新

アイキャッチ画像:Wikipedia