CTの課題の要項 2024

〆切:12月13日9時(中間試験2の週の金曜日の朝)

提出方法:Googleフォーム(胸部・腹部まとめて1件)

https://forms.gle/9hckDgLuiUhkdA376

胸部・腹部の解剖に先立って、CTをみて気づいたポイントをチェックリストに記入し、胸部・腹部それぞれの実習初日に提出します。

読者の想定は医師、特にCTを読影してくれた放射線科専門医と考えてください。すなわち、医学の専門的な事の解説は不要です。実際に解剖して分かったことを読影医に端的に伝えるつもりで記述するとよいです。読影医は多忙なので、ながなが説明されても困ります。

解剖をする中で、チェックされたポイントを実際の解剖体で検証してください。CTでみえたものが実際にはどうだったのか。色や硬さはCTではわからないですね。そういうところをみていくといいです。

その結果をまとめて、Googleフォームから提出してください。提出は班の代表1名がやりますが、それまでの課題の作成は班で協力してください。

要件は以下の4つです。

  1.  解剖前に得られていたCT所見について、1つを選んで記入。2のCT画像についての説明もここに記す。どこのどの向きのスライスか、画像に追加した矢印などが何を指しているかなどを説明する。
    • 【例】両側に胸水貯留がみられた。図はT7付近のスライス(肺野条件)。矢印は胸水を示す。
  2. 1で述べたポイントのわかるCT画像をアップロード。着目するポイントを矢印などで明示する。DICOM画像からJPEG、PNGなどの画像ファイルに書き出すこと。複数の画像を組み合わせる場合には、あらかじめ1つの画像にまとめること。10MBまで。できればファイル名を「班番号-CT」とされたい(必須ではない)
  3. CT所見に対応する解剖所見を記載する。4のスケッチについての説明もここに記す。何をどの向きで描いたか、画像に追加した矢印などが何を指しているかなどを説明する。
    • 【例】両側の胸膜腔の背側に100ml程度の赤褐色のゲル状の物質が貯留していた。図は、右胸膜腔で、矢印でゲル状物質を示す。
  4. 3の項目に対応するスケッチをアップロード。着目するポイントを矢印などで明示する。図の向き(体の頭尾・左右・背腹がどちらか)を十字の矢印(地図などで使われる方角を示す記号)などで明示する。スケッチを撮影またはスキャンしてJPEG、PNGなどの画像ファイルするか、初めからiPadなどでスケッチし画像ファイルに書き出す。余白は適宜トリミングする。10MBまで。ファイル名を「班番号-S」とされたい(必須ではない)

提出するとコピーがメールで届きます。提出は1回だけですが、修正用リンクで文章は修正できます。(画像の編集・差し替えはできません)

困った?

  • 目立ったCT所見も解剖所見もなかった
    • その旨を文章と画像で示せばOKです。解剖の授業なので、解剖学的な形を追求し、それを記載してください
    • 少なくとも死亡してはいるので、何もないということはなさそう。改めて見直してはみてください
  • CTではわからなかったが、解剖して気づいたポイントがある
    • CTを見返して、その旨を文章と画像で示してください
  • CTがよくわからない
    • 解剖台備え付けの読影所見を参考に、ググる、図書館でテキストをみる、授業のプリントをみる、など

ラベルの入れ方

  • 複数の図を合わせて組み図にしているときは、それぞれにA, B, C…などと連番を入れる。
  • 全体の向きを示す。方位記号でも、立方体でも、LRなどの文字だけでもよい。
  • オリエンテーションが分かるように、着目しているものだけでなく、周りに描かれているものにも、逐一名称を入れる。
  • 着目点に矢印や矢じりをいれる。ひとつのものに同じ記号で2〜3個入れて、範囲を示す。楕円であいまいに囲むのはダメ。記号は形で区別し、色で区別しない(色盲・色弱ではわからないため)
  • たぶん、想像より多く入れる必要がある。英文の論文の図を参考に。
  • 図に入れた記号の説明を説明文中にひとつひとつ記載する。

下に図の作例を示します。腹部のパートのCTで、肝区域の剖出をがんばったので、そのすけっちに対応づけるための図、という想定です。Pagesを使ってCT画像をレイアウトし、文字と記号を入れました。心臓、脾臓、胃、大動脈、腎臓なども写り込んでいるので、オリエンテーションのためにそれらにも適宜ラベルを入れてもよいです。説明文中で、➡、▶、*は、それぞれ、矢印、矢尻、アスタリスクと、名前にしてもよいです(本物の原著論文ならそうします)。

図1 造影CTから肝静脈を描出した。A~C、MPR像(Thick slice)。D、VR像(頭側から、骨除去)。R・M・L、右・中・左肝静脈。*、下大静脈。➡、門脈

よくある減点

  • スケッチとCTとの対応付けがなってない—向きや断面を揃えよう
  • 図の説明や矢印が足らない—図に矢印を入れて、それが何かを文章で説明
  • 図のレイアウトがヘタ—余計な余白があったらトリミングし、矩形に揃えて組み合わせる
  • 医学的な解説をヘタに入れる—読者の想定が医師なので不要