Week2 Day2 背部深層の筋群、後頭下部、脊柱

午前
8:40- 実習開始、遅刻1名
午前はおおよそ脊柱管を開く準備まで。

午後
13:00- 双鋸、ストライカーの説明、午後の実習の説明会、実習開始
14:15- F-3班(8人班)終了
17:40 全班終了

早い班は上肢、胸筋部の皮切りまで。

依藤メモ
*脊柱は全体としてS字状のカーブを描いています。頚椎:前弯、胸椎:後弯、腰椎:前弯、仙骨:後弯です。頚椎の前弯は首のすわる頃(生後3ヶ月頃)に、腰椎の前弯は立って歩き始める頃(生後1年程度)に現れます。
*骨標本での確認を行いたい時には、教卓横のテーブルにおいておきますので、利用して下さい。但し、骨標本はカビが生えるので、清潔な乾いた手で触るようにして下さい。
*本日午後の実習でゴーグルを用意とありますが、ノミで骨を削る際の目の保護のためです。
*長時間にわたり解剖をしているとご遺体が乾燥してきます。各班に渡してあるスプレーに水(水道水で可)を入れて、適宜噴霧し乾燥を防いで下さい。
*「後頭下部」で頭半棘筋を反転する際には、大後頭神経の周りに穴を開け、その穴をくぐらせて大後頭神経を保存する。
*本日は午後の実習の最初にストライカー(電動ノコ)と双鋸の使用法を説明するので、13:00に実習室に集合のこと。
*早く進んでいる班も午前中は「脊柱起立筋を除去し椎弓板をきれいに露出する」までで止めてください。
*脊柱管を開くところでは実習書にはノミを使うように書いてあるが、双鋸と電動ノコ(ストライカー)を主に使用し、ノミを補助的に使って脊柱管を開く。双鋸使用の要点は①ネジが多数ついているのでそれぞれ何のためについているかを把握する。②左右の刃の高さを合わせる。③左右の刃の間隔の調整:要点は1)平行に、2)幅は広すぎないこと。むしろ感覚的には狭いくらいが適当(教卓横の骨格標本、あるいは実習書p6図 1.3を参照して、幅を調整せよ)。ストライカー使用上の注意は後ほど全体に対しおこなう。
*ノミとヤスリを間違えないこと! 柄に黄色い丸のついているのはヤスリ。ノミは箱の中に大きさの違うのが何本も入っています。
*脊髄の観察:実習講義の際に伝えましたが、実習書に書いてある観察項目が終わったら、1) 脊髄下端部の位置(高さ)を調べ、前のホワイトボードに班番号を記入、 2) 脊髄を内終糸、根糸を切りながら上方(頭側)へ持ち上げ、脊柱管を開けた上端で切断、取り出して外形・断面等の観察をおこなってください。取り出した脊髄は観察が終わった後も臓器保存用バケツには移さず、ご遺体の付近に置いておいて下さい(配布のビニール袋に保存)。
*グラントの実習書には内終糸と外終糸を区別しているが、多くの解剖学書では「内終糸」を単に「終糸」と記載していることに注意。