解剖図のイラストレーター
成功した解剖学のテキストには必ず優れた図があり、それを制作したイラストレーターたちがいる。
『グレイ解剖学』
Henry V. Carter, 1831–1897
医学生の時に『グレイ解剖学』初版の図(木版原板の原図)を制作した。図そのもののなかに解剖名を描き入れるのは当時画期的だった。その後医師としてインドに渡り、医大の解剖学教授も務めた。現行の『グレイ解剖学』にはCarterの図は使われていない。
- Wikipedia : Henry Vandyke Carter
- Anatomy : descriptive and surgical, 1st ed.
- グレイ解剖学の誕生―二人のヘンリーの1858年
Richard M. Tibbitts
Richardsonとともに『臨床神経解剖学』や『グレイ解剖学』などの図(CG)を制作した。
- About Gray’s Atlas of Anatomy(Wayback Machine)
- Antbits(自身のアプリ制作会社)
Paul E. Richardson
Tibbittsとともに『臨床神経解剖学』や『グレイ解剖学』などの図(CG)を制作した。
- About Gray’s Atlas of Anatomy(Wayback Machine)
Gray's Anatomy: The Anatomical Basis of Clinical Practice, 41e
『ネッター』
Frank H. Netter, 1906–1991
CIBA(現在のノバルティス)の販促物のイラスト(水彩画)を制作した。CIBAはこれらを解剖図の小冊子や分冊シリーズにまとめるなどし、後に再編集され『ネッター』になった。
『グラント』
Dorothy Foster Chubb, 1908–2005
『グラント解剖学図譜』(原著第1〜4版)や『グラント解剖学実習』の図(木炭画)を制作した。『グラント解剖学図譜』初版の図のほとんどを1年間で仕上げた。
Maria Torrence Wishart, 1893–1982
トロント大学にメディカル・イラストレーションの部署を設立した(現在はマスターコースを含む学部)。Chubb氏は1931-1931年にイラストレーターとしてそれを補助していた。Drummond氏は最初の卒業生の一人。
Nancy Joy, 1920–2013
『グラント』のChubbに加わり、図(水彩画、彩色ペン画)を制作した。
Elizabeth Blackstock, 1911–2009
『グラント解剖学図譜』の図を制作した。
Eila Hopper Ross
『グラント解剖学図譜』の図を制作した。
Marguerite Drummond, 1918–2011
『グラント解剖学図譜』の図を制作した。
- 亡くなったときの報道
Stephen Mader
『グラント解剖学図譜』の図を制作した。
Valerie Manon Oxorn
『グラント解剖学図譜』の図を制作し、古い図の色調を調整した。
- ブログ
- Clinical Anatomy of the Hand: Serial Dissection and Illustration 2012年のセッションに『グラント』の原著者とともに参画した
『プロメテウス』
Karl H. Wesker, 1953–
Vollとともに『プロメテウス』シリーズの図(CG)を制作した。運動器系を多く担当。
Markus E. M. Voll, 1961–
Weskerとともに『プロメテウス』シリーズの図(CG)を制作した。内臓系を多く担当。
『図解 解剖学事典』『解剖学アトラス』
Prof. Gerhard Spitzer
1954年からメディカルイラストレーター。『解剖学アトラス』、『図解 解剖学事典』などThieme社のテキストのペン画を多く描いた。Stephan Spitzerの父。
Stephan Spitzer, 1960–
『解剖学アトラス』の原図(デジタル化ペン画、CG)を制作した。1988年から父Gerhard Spitzerに師事し、1998年まで協業。独立後からCGを使用。
- ホームページ
- 所属する団体のメンバーページ
- Teaching by Seeing(泌尿器科学の雑誌の記事)
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