脊椎動物のからだ―その比較解剖学
本書は新刊ではない。(群馬大学図書館の蔵書)
原著の『The Vertebrate Body』はかつて米国の大学の教養課程で広く使われていたらしい。現在は廃刊。1986年刊の第6版が最後だろうか。流通量が多かったせいか、現在でも新品で入手できる(プレミア価格)。現在でも販売が続いているのは、この日本語版だけのようだ。
内容は、脊椎動物の比較解剖学。扱われる種は現世のものだけで、古生物学は含まれない(系統樹は別として)。
多様な種別を比較してそれぞれの理解を深めるのは、医学・生物学に限らず科学の方法論の一つだ(たとえば比較人類学)。人体解剖学の形態の意味づけにも、比較解剖学が役に立つ。
日本語版は、もともと活版印刷だったのをスキャンして再版しているようだ。文字がかすれて少し読みにくい。カラー図版のページはきれいに印刷されている。原版を改めたのだろう。
古典ではあるので、新しい知見は含まれない(それがどれほどかは専門外でわからないが)。現在も継続されている類書はいくつかある。
Vertebrates: Comparative Anatomy, Function, Evolution
Kardong, Kenneth
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