対光反射

眼に光を当てると瞳孔が小さくなる。対光反射という。脳幹の状態や死亡の診断の目安になる。脳神経IIとIIIが関わる。

対光反射の伝導路(Wikimediaより)

網膜→視神経視蓋前域核動眼神経副核(Edinger-Westphal核)→動眼神経→毛様体神経節→短毛様体神経→瞳孔括約筋

視神経交叉と視蓋前域核-動眼神経副核間とで左右の線維が交差する()ので、片眼だけに光を当てても両眼に縮瞳が起こる。光を当てた側の反応を直接対光反射、対側のを共感性対光反射という。

視覚の認知に関わる外側膝状体以降の経路は、対光反射には関係ない。対光反射の有無は植物状態と脳幹死との鑑別材料にもなる

ただし、対光反射消失は経路のいずれが障害されても起こる。生死の判断で慌てないように。クイズ:一方の眼に光を当てると両眼が縮瞳、他方の眼に光を当てると両眼とも無反応。どうしたんだろう?

更新

  • 2018/8/8 用語修正
  • 2017/1/5 図を差し替え、ビデオ追加

アイキャッチ画像:Flicker |Dr. Wendy Longo (CC BY-ND 2.0)