Molecular Biology of the Cell, 6E

細胞の分子生物学』の原著の第6版。この分野のスタンダードとして定評のあるテキストで、特に付け加えて評価することはない。

第5版との違いでまず気づくのは、ディスクが添付されていないこと。第5版では全25章のうち最後の4章がディスクにPDFとして入っていた。第6版では全24章になり、すべて紙面になった。

第5版のページ数は1,725(PDFの333ページを含む)、第6版は1,464だから、約15%減った。ページの密度は同等なので、内容が整理されたようだ。いくつかの章のタイトルが変わり、第21章からの発生・再生に関する部分が再編成されて章の数を減らしている。

大半のイラストが描き直され、フラットデザインになった。前版までの手描きの色鉛筆画はほとんどなくなった。模式図が多く、細胞の写真やデータが少ない。

最近の知見や方法のフォローがされている。

Molecular Biology of the Cellsの電子版は、日本ではKindle版Google Play版を入手できる。Google Play版は買ってはいけない。図だけでなく文字までビットマップ画像になっていて、その解像度自体も低く、大変読みづらい。

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すべての章が紙面に入った

 

イラストがフラットデザインになった
イラストがフラットデザインになった

 

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光学限界を超える解像力の得られる光学顕微鏡の一つ、PALM

 

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Google Play版(左)とKindle版(右)。iMac Retinaのキャプチャ(クリックすると原寸)

 

本書の裏表紙にはいつも著者らの並んだ写真が載っているが、版ごとに異なるBeatlesのアルバムのカバー写真がモチーフに使われている。第6版は『1967–1970』だ(青いので『1962–1966』ではない)。第5版は『Revolver』、第4版は『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』、第3版は『Abbey Road』だった。

ちなみに、著者らは『Essential Cell Biology』でも同じ事をやっている。第2版は『Meet the Beatles』、第3版は『Help!』、第4版は『A Hard Day’s Night』。