臨床につながる解剖学イラストレイテッド

臨床につながる解剖学イラストレイテッド』は、『イラスト解剖学』と同じ著者による解剖学の参考書。

解剖学を体系的に網羅するようには企画されていないのでメインの教科書としては使えないが、学習の意味付けに有用だ。

臨床医からみると、解剖学は基礎医学の中でも最重要の科目だ(「学生時代の基礎医学のなかで、もっとも役立った科目は何ですか」参照)。しかし、解剖実習と格闘している最中にそれを実感するのは難しい。実際、授業後のアンケートで臨床と関連する事柄を避けるべしとの意見も散見する。

本書は、解剖学を勉強しながら臨床での有用性が伝わるよう企画されている。医師国家試験にも頻出する病態が解剖学の視点で説明される。

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代表的な疾患を解剖学で説明する

解剖学者がこういうことを執筆すると、ともすれば臨床面が陳旧的になりがちだ。本書には放射線科などの臨床医が協力していて、このような心配が少ない。医療画像も新しい。

イラスト解剖学』と異なり、『臨床につながる解剖学イラストレイテッド』のイラストはより写実的だ。『イラスト解剖学』のようなオカシナ手書き文字がないのもよい。

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画像解剖学もアップツーデートだ

 

誤り
  • p. 120、図1のなかの「尿管結石CT冠状断像」の文字は校正もれと思われる