リットマン カーディオロジーⅣ

3M リットマンの循環器専門医用の代表的な聴診器「カーディオロジーIV」。2016年に前モデルの「カーディオロジーⅢ」からモデルチェンジされた。2017年6月現在、米国Amazon.comには400件を超えるレビューがある。平均4.8/5で、聴診器では最も高評価。米国製。

チェストピースはステンレスの削り出し。大小2面のダイアフラムがある。ふつうは大きい方、小児には小さい方を使う。ダイアフラムは、サスペンデッド・ダイアフラム(米国ではtunable diaphragmと呼ばれる)で、体表にかるく当てると低音、押しつけると高音が強調される。ダイアフラムにはプラスチックの縁取りがされていて、触れたときに冷感を感じさせにくい(ノンチル・リム)。小さい方のダイアフラムをノンチル・リムと交換すればベルになるので、OSCE(でベルを使うポーズをする)にも対応できる。

チューブは左右2本の空洞があるダブルルーメンで、伝音に優れる。同様に音響特性がよいとされるラパポートタイプでは独立したチューブ2本になっているが、チューブ同士がこすれてノイズになる。こういう欠点がない。

「カーディオロジーⅢ」からの変更点は、リムとダイアフラムが一体化されたこと。コンタミネーションのもとになる隙間が減り、消毒のための清拭がしやすくなった。チューブのゴムの材質が改良され、皮脂やエタノールに侵されにくくなった。また、表面が梨地になり、べたつきが減った。

音響性能は「カーディオロジーⅢ」を継承している。詳しくは、Amazon.comのレビューを参照されたい。これを使っていると、言い訳はできない。がんばろう。

チューブが太く、分岐部が三角形になっているので、たたんでもあまり小さくならない。白衣のポケットにいれるなら、大きなポケットのある白衣を選ぼう。チューブをループにして、チェストピースをバイノーラルのバネのところに掛けた状態で、およそ25 × 10 × 4.5 cm。ポーチやケースを選ぶ参考に。内寸の長さがこれより少ないと、チューブが無理に曲がる。幅と厚さはバイノーラルの耳に掛かる部分が決めている。チェストピースの厚さは約3 cm。任天堂Switch用のバッグに合うのがあるかもしれない(未確認)。

カーディオロジーⅢやIVは病院に沢山ある。他の人のと紛れないよう、名前を刻印したり、ネームタグを付けたり、あまり見かけない色を選ぶとよい。パネシアンのレーザー刻印は美しい。

カーディオロジーIV
シャンパンエディション:鏡面加工されたシャンパンゴールドのチェストピース、スモーク加工された耳管
サスペンデッド・ダイアフラム:リムとダイアフラムが一体化された。チェストピースのシャンパン色が透けてみえる
付属品:大小2種類の柔らかいイヤーピース(黒)、硬いイヤーピース(褐色)、ダイアフラムと交換してベルとして使うためのノンチル・リム
正規品には日本法人の取扱説明書・保証書が付いてくる。聴診音のCDは付属していなかった