剖出にハサミを使う

医療の業界では、ハサミを「剪刀(せんとう)」という。実際の外科手術では、剪刀は切断のためより、組織の剥離(鈍的剥離)の目的に使うことが多い。閉じたハサミを組織に差し込み、そのままハサミを開いて剥離する。刃が組織に当たらないので、大切な血管や神経を切らずに済む。

剪刀で剥離(『ねじ子のヒミツ手技#』より)

解剖でも、剖出は鈍的剥離の繰り返しだ。剪刀を使うと、結合組織の剥離と切除をひとつの器具で連続してできるので、効率的に作業が進む。ここで剪刀の使い方に慣れておけば、将来も役立つだろう。

解剖でも剪刀を剥離に使う(『グラント解剖学実習 改訂版』より)

剥離用に考案された剪刀の代表的なのが、メーヨー剪刀とメッツェンバウム剪刀。メッツェンバウムは細かな剥離に向いていて、刃先が細い。メーヨーはよりおおざっぱな剥離に向いていて、刃先が厚くできている。特に細かな剥離には眼科剪刀が役立つ。いずれも、長さ、先端がまっすぐか反っているか、刃先がステンレスか超硬刃かなどのちがいによっていろいろある。全長の長いのは奥まった場所で、刃先が反っているのは手元が視界を遮らないのに役立つ。メーヨーは14cmが一般的、メッツェンバウムはより長いのを使うことが多いようだ。

解剖では細かな剖出がおおいから、メッツェンバウム剪刀が使いやすい。長めの反りのタイプはプローブの代わりにもなる。

「外科剪刀」(クーパー剪刀)でもよい。両尖のタイプは先端がメッツェンバウムやメーヨーより鋭いので、深筋膜など硬い結合組織に使いやすい。Grant’s Dissection Videosで使われているのがこのタイプだ。メッツェンバウムやメーヨーよりも安価だ。

手術器具の剪刀の持ち方は文具のハサミの持ち方と違う。人差し指で刃先を安定させ、母指と薬指をループに通す。

剪刀の持ち方(『ねじ子のヒミツ手技#』より)


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