令和医療手技図譜 救命救急編 改

森皆ねじ子せんせいの2025年冬コミの新刊は、『令和医療手技図譜 心肺蘇生編 改』。前版の『平成医療手技図譜 心肺蘇生編』は、平成19年(2007年)の冬コミだった。その後、「JRC蘇生ガイドライン」が何度か改訂されて、2020版が最新。『改』はこれに準拠した。

COVIDがあって、ねじ子先生も関連する記事やミニコミ誌を出されていた。COVID下の救命救急も定まってきた、ということ。

はじめに

前半はまず、医療関係者に限らず、だれでもできたほうがいい心肺蘇生術。

最初にすることは助けを呼ぶこと。そして胸骨圧迫。「JRC蘇生ガイドライン」が簡略化され、救命に最も重要な要点、循環の維持にフォーカスしていってる。

救命救急のキモは循環維持

胸骨圧迫のポイントは、姿勢とリズム。リズムを取るには「アンパンマンのマーチ」がお勧めされている。子供の時に聴いていたら、テンポまで染みついているはず。

練習やいざという時のために、「アンパンマンのマーチ」をリピート再生するショートカットを作っておいて、iPhoneのホーム画面に置いておこう。iPhoneでこの曲をリピート再生すると、前奏をカットして、途切れなく再生してくれる。

胸骨圧迫
BGMはアンパンマンのマーチ
「アンパンマンのマーチ」をリピート再生するショートカットをつくって、「Hey, Siri! 胸骨圧迫」

助けを呼んで胸骨圧迫を続けられるようになったら、AEDを試す。パッドを貼れないこともある。でも対処を知っておけばだいじょうぶ。

貼れない!(乳が象形文字!)

胸毛を剃毛するべき、大きな乳房を避けるべき、とするエビデンスは、ちゃんとある:

  • Bissing, Jeffrey W, and Richard E Kerber. 2000. “Effect of Shaving the Chest of Hirsute Subjects on Transthoracic Impedance to Self-Adhesive Defibrillation Electrode Pads.” The American Journal of Cardiology 86 (5): 587–89. https://doi.org/10.1016/s0002-9149(00)01026-2.
  • Pagan-Carlo, Luis A., Kirk T. Spencer, Colin E. Robertson, Anne Dengler, Clay Birkett, and Richard E. Kerber. 1996. “Transthoracic Defibrillation: Importance of Avoiding Electrode Placement Directly on the Female Breast.” Journal of the American College of Cardiology 27 (2): 449–52. https://doi.org/10.1016/0735-1097(95)00487-4.

後半は医療関係者向けの救命救急。静脈ラインをとるとか、アドレナリンを用意するとか。慌てずにできるようにしたい。

アドレナリンはテルモのプレフィルド・シリンジがあったら、アナフィラキシーの筋注にも使える(0.3ml残して捨てること)。薬価=535円で経済的。

10,203円😣の0.3mgのエピペンは医療施設では使われない。

ラインとらないと!

2020年以降に大きく変わったのは、感染症対策が必要なこと。PPEがあって時間の余裕あれば装着、なくてもせめてマスクと手袋。

PPEつけないと!

本の冒頭には、コミケ来場者がぶったおれたときの救命場所。最後は、凝縮したメッセージ。

コミケ来場者用
あとがきのあとがきはひとことで

今回の冬コミ用に、救命救急のペラのまとめがある。パウチして、みんな持っているといいのかも。

コミケに参加できないひとも、いまはお取り寄せで本書を買える。あるうちにゲットしておこう。

ペラ版
要点だけ

本記事での紙面の写真の掲載について、森皆ねじ子先生から包括許諾を受けています。