WEEK3 Day1 胸部の筋・腋窩
今日の手技上のポイントは何をおいても鈍的剥離。メスを置け、ハサミの刃はがまん。
腋窩とその前縁をなす筋を剖出していく。
- (腹臥位のまま、肩甲骨周辺の筋を剖出:先週まで)
- 仰臥位にして、胸筋を剖出:先週からの続き
- 腋窩を剖出:来週継続
- この間、神経、血管を剖出し同定していく
筋を剖出する前に、深筋膜がコンパートメントをなしていることを意識する。
筋腹を上手に切るには、裏をまず浮かせてハサミで
腋窩の剖出でも、筋膜のレイヤーを意識するのが大切。
腕神経叢は腋窩動静脈とともに腋窩鞘に包まれている。腋窩にはクッションや詰め物としての脂肪と疎性結合組織が豊富にある。腋窩鞘はその中にある。脂肪の中には腋窩リンパ節もみつかる(数や大きさは個人差ある)。腋窩の脂肪は鈍的に剥離する。剥離には指、ピンセット、ハサミを使い分ける。
腋窩鞘を破らないように注意しながら、すっかり脂肪を取り除いて、まず腋窩鞘を近位から遠位まで露出しよう。腋窩鞘の表面をティッシュで拭って視野をキレイにする。一点を皮下から神経まで掘り進めてしまうと、まわりのつながりを見失う。
腋窩鞘が露出されたら、それを開いて、なかの神経と血管を剥離していく。腋窩鞘のなかは結合組織がすこしあるだけなので、指でグリグリするだけでも神経と血管はばらけていく。
切らないように注意:内側・外側胸筋神経・それらの交通枝(腋窩の脂肪の中を胸筋に向かう)、長胸神経(前鋸筋の表面を走るので浅筋膜の除去で一緒に切りがち)
18時で打ち切り終了。
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