WEEK9 Day2 後腹膜・スケッチ
木曜日は終日の実習
- 消化管の取り出し
- 後腹膜臓器
- 後腹壁
- 横隔膜
- 腰神経叢スケッチ
消化管の取り出しのときには、改めて栄養動脈や門脈系を復習する。動脈に伴う自律神経系の神経叢も確認しておく。
綿糸を用意してあるので、消化管の結紮に使う。
腸内容物は、指示通りに処理する。
取り出した消化管をならべて、背側からもみる。視点が変わると印象が変わる。手術で背側からアプローチするときに役立つ。
後腹膜臓器の剖出では、筋膜や被膜に注意を払う。腎筋膜の図を教科書やアトラスでみつけて、参照しながら剥離を進める。自分が何を剥がしているのかを意識しよう。基本:神経や脈管の多くは筋膜の層に沿って走る。出血や癌もおおむねその層にしたがって広がる。
腰神経叢は個人差が大きい。スケッチ(評価あり)でまとめる。腰神経叢の剖出は、まずみえている神経の剖出と同定から。どこへ行くかで同定する。
神経叢の剖出はもっぱら、鈍的剥離。指、プローブ、ハサミのみねを使う。ケリー鉗子が家にあったら、持ってきて使ってみよう。下の本のまねをできる。
大腿神経、閉鎖神経、腰仙骨神経幹はマスト。他、鼠径部や大腿部に分布する神経も。尿管との関係もみる。
横隔膜は、起始と停止、孔と通るもの、孔の高さを確認する。
進捗
- 17:10にはスケッチ終了、残務をしている班が数班
次年度用:腰神経叢の剖出とスケッチ
腰神経叢は下肢の重要な神経のうちの2つ、大腿神経と閉鎖神経を出す。また腰仙骨神経幹を仙骨神経叢に送り、下肢の三つめの重要な神経、坐骨神経の大部分を構成する。その他、L1~L4レベルのデルマトームに対応する神経を出す。その形態には多様性が大きいから、実際に即して剖出し、スケッチする。
- 後腹膜を慎重に体壁から剥離する
- 剥離の時に神経を割いてしまわないように腰神経叢の枝を剖出し同定する
- 同定には、神経がどこに向かってどこに分布するかを目安にする。グレイ解剖学をよく読む
- 肋下神経(腰神経叢には含まれない)から始め、T12神経根を目安にできるようにする
- L1~2の領域は特に多様性が大きいようだ。腰神経叢の範囲がT12まで及ぶこともある
- 尿管との位置関係にも注意する
- 神経の剖出がうまくいった側を選んで、大腰筋を鈍的に崩しながら、神経根まで腰神経叢の全体をあらわにしていく
- 指、プローブ、ハサミの峰、ピンセットなどを使って、鈍的に
- 細い神経から先に掘り進むと、切りにくい
- 神経を末梢から中枢に向かって剖出すると、神経を割いてしまうことが多い。椎体のきわで神経根を先にみつけるといい
- 大腰筋は起始から鼡径靱帯の手前まで取り除く
- 他方は参照用に残す
- 専用のスケッチ用紙のテンプレート上に神経を描き、名称を入れる。
- 切ってしまった神経は、そのまま描いて、その旨をメモする(よほどでないと減点しない)
- 教員のチェックを受ける
- 10点満点からの減点法
- 剖出してない神経が描いてあったら大きく減点