動画×書籍で学ぶ解剖学・生理学7日間で総復習できる本
医学科や歯学科では、解剖学と生理学と独立した単位として学ぶ。
解剖学には解剖学実習があり、座学より実習が主だ。そのため、構成は局所解剖学になる。組織学、神経解剖学も独立している。
生理学も、神経生理学とその他の生理学とが独立していることが多い。それぞれ実習もある。心電図、聴診、神経診察のサワリも学ぶ。
医学科・歯学科以外の医療系の学校では、これらがいっしょになって一つの科目になっていることが多い。(教員の都合で別なこともあるけれど。)生理学に合わせて、解剖学の部分の構成は系統解剖学だ。
本書は、そういう解剖生理学のテキスト。「総復習」というのは、一度授業で学んだことを、臨床実習や国試の前にまとめておこう、ということ。そうなのだ、解剖学とか生理学とかは、それを授業でやってるときは身が入らず、本当に必要なときにはスッカリ忘れているものなのだ。そして授業で使った教科書を読み返す時間はもうないのだ。
全体が7日分になるように分割されている。1日分で一系統を学ぶことになっている。臨床に関係することも、重要なものはコラム記事などで入っている。「ちょっといい話」的な、趣味的な話はなく、ムダがない。一方で、もし解剖生理学を初見で学ぶのだったら、7日は進行が速いと思うだろう。つまり、本書を効果的に使えるのは、退色して霞んでいてもそれなりに解剖生理の素地がある人になる。
冊子の各項目に一対一対応したビデオが用意されている。羊土社会員に登録して、本のコードを入れると視聴できるようになる。VARKをやって、Aのスコアが高いひとなら、ビデオの方を使って学びたいだろう。ただし、実際の授業と違って話が脱線したりしないので、適宜じぶんでブレークを入れよう。
2日目の呼吸器のところをみてみよう。扉に、その日に学ぶことの一覧がある。チラ見して、うん知ってる、となったら学習完了だ。
それぞれの項目は、見開き2ページにまとめられている。(例外的に3ページのもある。)最初に 解剖学 が、つづいて 生理学 がある。臨床的な話で、解剖学とも生理学ともいえないのは、 解剖生理学 になっている。さらに臨床的なことは、 発展学習 としてまとめられている。
羊土社会員に登録し、本のコードを入れると、ビデオにアクセスできる。項目がずらっと並ぶけれども、番号だけでなくビデオのタイトルも入れてくれたら、みたいものをみつけやすくなるのではないだるうか。
ビデオのフォーマットはすべて同じ。スライドをスクリーンに映し、その横でパリッとフォーマルな出で立ちの筆者が、レーザーポインターやら身振りやらで解説する。音声がオフマイク気味で、圧縮のアーチファクトもあって、ヘッドホンだと聞き疲れしちゃうかも。
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