腸よ鼻よ

腸よ鼻よ 10

腸よ鼻よ 10

島袋 全優
1,100円(12/18 14:32時点)
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『腸よ鼻よ』は、潰瘍性大腸炎を患う沖縄在住の作者が主人公のギャグマンガ。主人公は困難にも前向きで、読んで励まされる。マンガ配信サイトのGANMAで読める

専門医が医療監修に付いていて、医療情報上も安心して読める。

群馬大学医学図書館に全巻収蔵されている

 

 

バーのカウンターに停まった「大人の女性」になった作者(ワンレン・ボディコンのバブルスタイル)が、マンガの専門学校に通う少女時代の作者(ピンクのお下げ髪にチェックのプリーツスカート)を回想する形になっている。

 

 

潰瘍性大腸炎は指定難病の一つで、大腸粘膜にびらんや潰瘍ができる炎症性疾患。原因不明で、完治させる薬物はないが、内科的に炎症を抑えて寛解させることは期待できる。特に難治性の場合には大腸全摘術が施行される。大腸癌のリスクが増すが、医療が介入してコントロールされていれば、殆どの場合生命予後は健常人と同等とされる。

最初の症状は、下痢と血便。主人公の様子は、まさにその通りだ。

 

 

最初に掛かった病院では、しばらく診断が付かなかった。ようやく内視鏡検査と病理検査により潰瘍性大腸炎と診断された。セカンドオピニオンや転院先の確保に苦労したようだ。

 

 

 

転院先には、鬼軍曹のような医師がいる。内視鏡検査が得意らしい。作中、東日本大震災の救援に向かうエピソードがある。研修医も研修終了後に自衛隊車両に乗っている。どうやら、自衛隊那波病院のようだ

 

 

 

ステロイド療養の副作用や、L-CAPのようすなど、リアルに描写されている。

 

 

 

主人公の潰瘍性大腸炎は全大腸炎型だ。症状の経緯のパターンでは、慢性に経過する、重めのタイプらしい。このあとも治療が展開していく(そして連載も続く)。

 

 

各話の扉には毎回、潰瘍性大腸炎でも食べやすいメニューが紹介されている。