WEEK7 Day2 腹膜腔・腹腔動脈領域・腹部エコー
終日腹部の解剖。午後は腹部エコーのデモ。腹腔動脈のスケッチ。
腹腔・腹膜・腹膜腔
腹部内臓の作業に進む前に、腹膜由来の構造をよくみておく。腹膜腔の凹みに手やプローブを差し込んで確認する。腸管の回転に伴う腹膜の形の変化を『グレイ解剖学』などで勉強して、成体の形を理解する。
- 大網。後胃間膜がのびて二重になり癒着。痛んだ腸管に寄っていって保護するはたらき
- 小網。前胃間膜(肝胃間膜)が右に倒れ、網嚢を囲む。網嚢孔の縁を通る管に触れて確認しよう
- 肝腎陥凹(モリソン窩)、脾周囲陥凹に手を差し込んで確認する
- 網嚢孔を確認し、網嚢に指やプローブをいれてみる。肝胃間膜の縁をつまんで総胆管、肝動脈、門脈を触れられるか?
FAST
- Focused Assessment with Sonography for Trauma
- FASTで外傷患者の緊急処置の必要性を判断
腹腔動脈領域
- もっぱらハサミの峰、プローブ、指、ピンセットを使って、鈍的剥離で剖出する。ハサミの刃、メスを使うとなにもなくなる。
- 前腸由来の消化管と消化腺
- 腹腔動脈とその枝
- 大動脈・腹腔動脈周りの神経と神経節
- リンパ節は外してよい
腹腔動脈のスケッチ
- スケッチ用紙の下書きの上をなぞって描き、リストにある枝を同定して図に示す
- 腹腔動脈の枝は多様なので、実物に即して描くこと
- 典型例(下書き)と違うところを明示する
腹腔動脈・上腸間膜動脈の多様性
『ネッター解剖学フルセット版 原著第7版』を持っていたら、のボーナスプレートBP72が参考になる。
腹部エコーのデモ
- 各列を2つにわけて、A列から順にデモ(F列はE列にまざる)
- 各1名が患者役
切除術後
- 胃や胆嚢が切除されていることはよくある
- 手術創
- 剖出できるなら、どのように再建されているかをみる
- 癒着などで細かな剖出が困難なら、できるところまでで
- 腹腔動脈のスケッチはパスしてよい(その場合、腰神経叢のスケッチの成績で代用)
進捗
- 8:40 前説
- 8:55 ブリーフィング後作業開始
- 11:30~ 昼食
- 13~14 エコーのデモ。列ごと、装置2、医師3、技師2
- 14時には、スケッチ提出し今日の分が終わった班が数班
- 15:30 12班おわり