Apple Silicon Macで Windowsアプリを使う

silicon chip wafer reflecting different colors

ARM版Windows 11が正式リリースされ、Parallels Desktop 18 for Macがそれに対応したことによって、Apple Silicon MacでWindowsアプリを簡単に使えるようになった。

 

Parallels Desktop上のARM版WindowsでIntel版アプリRadiantを使う

 

Apple Silicon(M1 / M2)版Macでは、Parallels Desktop for Macを使ってARM版Windowsを動かすことができる。アプリや日本語入力などのツールがARMに対応していなくても動く。それらも動作するよう、ARM版Windowsにはエミュレータが組み込まれているからだ(macOSのエミュレータRosetta 2のようなもの)。

ARM版Windows 10のエミュレータは、32ビットのコード(x86)にしか対応していなかった。ARM版Windows 11の正式版になって、エミュレータが64ビットのコード(x64)にも対応するようになり、ほとんどのIntel / AMD版ソフトウエアが動作するようになった。エミュレーションは自動的に処理されるので、ユーザからはコードの違いを意識することはない。

Parallels DesktopのインストールからWindowsを使うまで

Apple Silicon版MacでWindowsのアプリを使うには、

  1. Parallels DesktopをmacOSにインストール
  2. ARM版Windows 11をParallels Desktop上にインストール
  3. WindowsアプリをWindowsにインストール

と、多段階の作業が必要だ。しかし実際には、Parallels DesktopのインストーラがARM版Windows 11のダウンロードとインストールまで自動的にやってくれるので造作ない。

もっとも、Windowsのライセンス認証まではされないので、Windowsを起動後に認証する必要がある。認証にはプロダクトキーが必要で、普通はそのためにWindowsを購入する。

費用を節約する

おカネを大切にするために、3つのことを踏まえておきたい。これにより、年額5,200円になる。

  • Parallels Desktopには14日間の無料トライアル期間がある。不具合が生じないか、購入前に確認する。
  • Parallels Desktopには学生・教職員向けの割引きがある。Parallelsのストアで所属機関のメールアドレスを使って申し込む。(大学生協版はまだバージョン17)
  • Windows認証は、本学のMicrosoft製品のサイトライセンスを利用すれば無料になる。

本学のサイトライセンスを使うために、Windowsのインストール時にEnterpriseを選ぶ必要がある。

  • Windows 11には、Home、Pro、Enterpriseの3種類のエディションがあるが、本学のサイトライセンスで使えるのはEnterpriseだけ。
  • Parallels Desktopに任せてWindows 11をインストールすると、Homeがデフォルトになる。インストール時にEnterpriseを敢えて選ぶ必要がある。
  • 本学のMicrosoft製品のサイトライセンスのページから認証用のアプリをダウンロードし、それを使って認証する。

 

「エディションを選択…」をクリックし…

 

「Windows 11 Enterprise」を選択

 

VMWare Fusionは開発中

MacでWindowsを使う方法には、他に、VMWare Fusionがある。いまのところ、Apple Siliconに対応するVMWare Fusionは開発中で、テクニカル・プレビュー版が入手できる状態。