冠動脈スケッチ

冠動脈スケッチの採点が完了。

得点率の平均は、0.80(SD=0.18)、最高は1.0。

冠動脈造影を読み取る基礎力をつけることが目的。それに沿って、採点項目を下のように設定した(各1〜5点、計5〜25点):

  • 方向:視る方向が心臓に対して水平で、右前45度(RAO)ないし左前45度(LAO)からか。心臓の頭尾軸が垂直に描かれているか。
  • 動脈の立体的な完全性:冠動脈がその起始部から末梢まで剖出され、連続して描かれているか。動脈が透視図で描かれているか。
  • 枝の同定:冠動脈の主要な枝が正しく同定され、図に記入されているか。
  • 各部の同定:心臓のオリエンテーションを判別できるように、大動脈、肺動脈幹など、各部に正しく名称が入っているか
  • 優位性の同定:冠動脈の左右の優位性が判定され、その根拠が図と文章で示されているか。

RAOとLAOのそれぞれを25点満点、計50点満点とし、班員で等しく共有する。(コントリビューションの値は得点には関わらない)

今後の課題に生かしてほしい三つ
  • Evidence is King:描く前に、剖出をていねいにして、事実を追求する。曖昧なまま図にしない。
  • 向きを定める:頭尾軸を垂直に、背腹軸なら背側を下に、前面なら真正面、斜位ならきっかり45度など。複数の視点が混ざってキュービズムのようにならないよう。
  • オリエンテーションを示す:どこが何か名称を入れる。スケッチ単体でも周囲との関係がわかるように。

剖出も観察もなしに描くと、捏造として処理される。控えられたい。

心臓の立体をまだ掴みかねていれば、実物やMeAV Anatomieと比べながらこれを: