DAY 22 WEEK 7 腹腔動脈などつづき、上腸間膜動脈、小腸

8:40 開始。9:00 3名不在。9:30 多くの班で、上腸間膜動脈へ。

13:00午後の部開始。3D教材を利用して、後腹膜器官、腹大動脈からの枝3本について、特徴、変異、病変(ナットクラッカー)。明日の予習のススメ、下腸間膜動脈へ。

16:40 今日の範囲では、残り1班。明日の予習は早い班で、膵臓まで。

モニタのメモ

*肝臓・胆嚢の観察が終わったら、肝臓に出入りする固有肝動脈・門脈・総胆管を胆嚢管が分岐する直前で切り、肝臓と胆嚢を一緒に取り出して、ビデオで供覧した通り肝臓をほぐし肝区域の同定を試みる。但し、病変のある肝臓はスライスを作って観察すること( CTとの対応等)

*取り出した肝臓・心臓・肺などは重さ長さなどをはかって、「解剖実習記録」に記入のこと、はかりはF-1の解剖台にあります。長さは定規あるいは流し台の手前の手すりに巻き尺が貼付けてありますので、それも使って下さい。定規は使い終わったらすぐにB-1に戻すこと。

*追加:P88左カラム 上腸間膜動脈と腹腔動脈の起始部がかなり近接していることに注意。

*追加:P88左~右カラム & 右カラム 6.

「上腸間膜動脈が左腎静脈の前を通る」「左腎静脈が上腸間膜動脈と腹大動脈の間で圧縮される危険性がある」とありますが、左腎静脈の圧迫で腎臓にうっ血が起こり、血尿が出ることがあります。これをNutcracker (クルミ割り)症候群といいます。

*訂正:P89左カラム下から2行目「上腸間膜リンパ節」は「上腸間膜動脈リンパ節」に訂正。英語にも”artery”を追加。

*水曜日午前の日程がかなりタイトなので明日午前の「下腸間膜動脈と大腸」の節を少し進めておくことを薦めます。

モニタのメモ(明日の範囲)

*消化管の切り出しの際に結紮する糸は、色糸より凧紐(タコヒモ)の方が強く縛れますからタコヒモを使ってください。教卓横の机の上から必要な分を切って持っていってください。

*総胆管と主膵管の合流部を探すには、細いプローブがあれば総胆管の断端からそれを入れ、先端を大十二指腸乳頭の近くまで進めておく。そのプローブの先端の位置を確認しながら、膵臓を崩していくと主膵管との合流部を確実に見つけることができる。

*腸間膜動脈の「カン」は「間」で「管」でないことに注意。毎年、何人かが間違った答えを書いています。

*訂正:P91右カラム下から3行目「第3腰骨」→「第3腰椎」

*追加:P92左カラム 欧米では膵臓を頭頚体尾の4部分に分けるが、日本では頚を頭に含め、3部分として扱うことが多い。

*追加:P92右カラム7. 脾動脈から分枝して膵臓に分布する約10本の枝を、まとめて「膵枝」と呼ぶことが多い。

*訂正:P93左カラム 4. 「傍臍吻合」「傍臍静脈」→「臍傍吻合」「臍傍静脈」

*追加:P93左カラム 4. 後腹膜吻合の「後腹膜静脈」は具体的には「腰静脈、上行腰静脈などを指す。

*追加:P93左カラム「臨床との関連」2行目 「肝門脈が閉塞」とあるが、完全閉塞は稀で、通常肝硬変などで類洞の血流が流れにくくなる狭窄が多い。

*追加:P94右カラム 15. 幽門洞、幽門管はまとめて「幽門部」と称される。また、幽門括約筋、幽門口がある部位は「幽門」。

*追加:P95 19. 「結腸膨起の間には半月ヒダ」とあるが、「半月ヒダの間が外にふくれて結腸膨起と考えた方が覚えやすい」。

*追加:P95右カラム 7. 精巣(卵巣)動静脈と尿管の位置関係の記憶には、英語圏では”Water runs under the bridge”という覚え方がある。尿を水にたとえ、動静脈を橋にたとえている。尿路の手術の際、誤って動静脈を結紮、あるいは精巣、卵巣の手術の際に誤って尿管を結紮すると健康な臓器が壊死することになる。特に後者では腎臓がダメになる。動静脈と尿管の位置関係に関しては、子宮動静脈と尿管でも同じ。(cf. 但し、総腸骨動静脈との交差部では尿管が上を走る。)

*追加:P97 副腎の4. 右副腎が分からない時は下大静脈からの分枝(右副腎静脈)を探して副腎を見つけることもある。

*追加・訂正:P97右カラム腹大動脈と下大静脈の1. 腹大動脈の枝の分類で臓器にいく枝を臓側枝、腹壁に分布するものを壁側枝と呼ぶ。訂正は2番目の・副腎動脈→中副腎動脈、腎臓動脈→腎動脈