メス使うな、ゴルァ
と怒ったな、学生がメスで解剖してると。筆者の先生。
道具を理論的に上手に使おう。今日の項目は皮切だが、その趣旨は:
- 皮膚から深筋膜に至る層構成を実地に知る
- 皮下組織中に埋もれた重要物を顕わにして構造を知る
だ。そのためには、手応えに神経をとがらせ見えるものを分析しながらピンセット2本でより分ける。メスでは、分けるべくもなくみな切れて失われる。だから、怒られる。
メスが必要なこともあるが限定的:
- 皮膚に切開を入れ、真皮と皮下組織との境界を分離して皮膚をはがすまで
- 背部や足底など比較的硬質な皮下組織を解剖するとき
- 脆弱な構造(今日の範囲なら広頚筋)を結合組織内から剖出するとき
- 一部をきちんと見たあと同等な部位をペースアップして解剖するとき
実習第1回。