解剖学の授業の本幹は解剖実習だが、それを活かすには教科書を学ぶことが必要だ。指定はしていないが、本学の医科学生のほとんどが『 グレイ解剖学』を使っている。
『グレイ解剖学』は150年以上の歴史のある解剖学教科書。2004年に学生版が出版されベストセラーになった。明解な文章と、CGで描き下ろされた図、文章から図が参照しやすいよう配慮されたレイアウトが特徴。編著者に放射線科医師も参画していることも他には少ない。大きな本だが余白が大きいので分量は意外とコンパクト。一度は通読しよう。日本語版(eLibrary)と英語版(Student Consult)の両方の電子書籍が付属している。
『イラスト解剖学』の利点は、心理的なストレスなく楽しく読めることだ。印象的なイラストも飽きさせない。見開き完結でトピックがまとめられている。そのためか、成績が奮わず最後の試験が迫っておりピンチ、という状況でしばしば選択される。医書.jpやM2PLUSの電子版がある。
系統別に記述された『イラスト解剖学』に対して、『解剖学イラスト事典』は局所解剖学に沿って構成されていて、実習で参照するのに使いやすい。コンパクトなので、試験前のピンチのときも。医書.jpやM2PLUSの電子版がある。
詳しい解剖学の教科書。臨床事項が沢山ある。文章で記述した項目一つ一つに図があるくらい、図が豊富。同じくらいのサイズの類書に比べて情報量が多い。この版では図のほとんどがCGの新作になった。医書.jpの電子版がある。
『臨床のための解剖学』の簡略版で、小さくて軽い。全体の思想は同じで、項目もだいたいの授業はカバーしているはず。電子版はない。
実際の利用状況
米国の医学生。教科書に『臨床のための解剖学』を、アトラスに『ネッター』、『ローエン』、『プロメテウス』(iPad版)を使った。
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