MDF Trömner Reflex Hammer

Amazon.comで好評な打診器(打腱器)。レビューには「awesome」、「perfect」、「changed my life」など賛辞が並ぶ。

IMG_3578
外箱。ふたがマグネットで閉まる。

Trömner式打診器はドイツの神経科医Ernst Trömner氏によって1910年に発表され、ドイツや米国でポピュラーになった (1)。Trömner氏はトレムナー徴候でも知られる。

本品はMDF Instruments社の製品で、ロサンゼルスで設計され、中国で組み立てられた。実測で、全長 219 mm、打診部の幅 86 mm、打診部の最大径 25 mm、重さ 129 g。一般的なテーラー式(米国ではtomahawkと愛称されることもある)より少し長く、重い。日本の工藤式(ゴールデンハンマー)と同じくらいだ。

IMG_3577
Trömner式打診器

打診部はクロームメッキされた真鍮製で、両端に大小のシリコンラバーが取り付けられている。小さい方で小児にも対応できる。柄は高密度ポリエチレン製(ステンレス製のバージョンもある)で、表面が梨地で滑りにくい。ラバーは他の打診器に比べ柔らかめ。柄にもしなりがある。被検者に与える痛みが低減されそうだ。

IMG_3571
打診部
IMG_3581
ラバーは柔らかく、柄にしなりがある

重量は主に打診部に集中していて、重心は打診部の端から45 mmにある。軽くゆっくり円を描いて腱に当てれば、小さめの打診部の先端が効率的に筋紡錘を伸展させる。テーラー式に比べ、強く当てすぎると痛いので注意。

IMG_3584
重心の位置は打診部寄り

柄の先端には尖った部品が取り付けられていて、足底反射に使える。テーラー式ほど尖っていないので、皮膚をこすったとき痛みが少ない。これを外すと、皮膚反射用のプラスチック製の筆がでてくる (2)。

IMG_3573
足底反射用の先端
IMG_3576
皮膚反射用の筆が内蔵されている。

製品には製造上の欠陥に関してメーカーによる生涯補償が付いている。打診部のラバーは取り外せ、交換が容易だ(交換部品は販売されていない)。

IMG_3579
ラバーは外せる

米国の医学生による診察器具のレビュー。打診器はTrömner式。

打診器は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)」では「一般医療機器」に該当し(JMDNコード 11950000)、国内で販売するには独立行政法人 医薬品医療機器総合機構への届け出が必要。

  1. Lanska, D. J. (1989). The history of reflex hammers. Neurology, 39(11), 1542–1542. http://doi.org/10.1212/WNL.39.11.1542
  2. 最近は、衛生上ティッシュペーパーで作ったこよりなど、ディスポーザブルなものを使うことが推奨される