WEEK10 Day2 骨盤腔~動脈・神経叢

<前説>

■試問の課題(いずれか):

①陰部神経がS2-4から出て、外肛門括約筋に入るまでを剖出する
←剖出できていない部分(見えない部分)がないように

②内腸骨動脈の枝+上直腸動脈のスケッチ(解剖体と対照可能な状態で)

[詳細]

試問で陰部神経の場合

剖出チェックのみ(スケッチは不要)

試問で血管のスケッチの場合

●破格が非常に多く、教科書通りとはいかない

●白紙に自由にお描き下さい

(男女共通必須血管)

・内腸骨動脈

上、中、下直腸動脈

・上、下殿動脈

・内陰部動脈

・閉鎖動脈(腸腰動脈、外側仙骨動脈は不要)

(男性)

+上膀胱動脈、臍動脈 (下膀胱動脈は不要)

(女性)

子宮動脈 (膣動脈は不要)

太字を特に重視します

・骨盤部で血管をしっかり学ぶ重要性とは?
破格が多い、その中からあるべき血管をしっかり見つけ出す。下記は、紹介した参考サイトのリンク。

子宮動脈塞栓術

術前シュミレーション

骨盤部の神経叢

血管造影、X線

■スケジュール

昼休みは適宜とる。
14時30分から男女の見比べ。
男性班→女性班、女性班→男性班に行き、実習をやったつもりになって同定を行う。
「男性班→女性班」は特に子宮広間膜、子宮動脈、卵巣動脈の観察を念入りに
「女性班→男性班」は陰茎の血管、神経、精管と精嚢の位置関係等の観察を念入りに
終了後、試問対策して15時30分ごろ(?)から試問可能

■解剖の注意点

骨盤腔:一般的に問題なく進められます

内腸⾻動脈:静脈は必ず除去(※自律神経の神経叢を一緒に除去しないように)

神経:自律神経を先に同定→下下腹神経叢を除去→体性神経の順でやる、とスムーズ

・直腸の切除を行うとして、どの程度自律神経に影響するか?

陰部神経の剖出をやる班は特に理由がない限り、切断して切り離した側で同定する
体表側で、陰部神経が大殿筋の深くに入っていく場合は、グラントp168 1〜12の手順通りにやって大殿筋をめくり返す。

S2〜S4が合流して陰部神経になるところがはっきり見える場合と、かなり深い部分にある班がある。極端な話、大坐骨孔を出てから(仙棘靭帯の下方で)合流する班がある。その場合、殿部から攻めた方が早い。骨盤内外から神経を引っ張ったときに、反対側が動くかを確認しながらつながりを見ていきましょう。内外で全く別の神経を頑張ってキレイにしてる班が稀にある。

陰部神経と臓器との位置関係をよく観察する(特に女性班)

仙棘靭帯・仙結節靭帯を切らない!!

骨盤隔膜:肛門挙筋の3つの筋をきちんと観察する


グラント誤植

p147左 手順12 卵管が子宮峡部に始まり → 卵管が卵管峡部に始まり