SHARP フェイスシールド FG-F10M

SHARP製、国内生産のフェイスシールド。そのフィルムに特徴がある。

  • 低反射・高透過率
  • 曇りにくい

フェイスシールドを使っていると、フィルムに照明が反射してギラついたり、息でくもったりして、見づらくなることがしばしばある。このフィルムはそのようなことが極めて少ない。息を吹きかけても全くくもらなかった。

フィルムの表面にナノメートルレベルの微細な凹凸があり、それがこれらの効果を生んでいる。液晶技術で使用されているという。このような微細表面加工は、光学レンズにも実用化されている。

セット内容は、フィルム(1枚)、フレーム、説明書で、説明書通りにフィルムをフレームに取り付けるとできあがる。ポイントは、それぞれ4か所あるフレームの突起とフィルムの孔との取り付け順。両端のフックを先に取り付ける。順番を違えると、組み立てられなくなる。両端の孔が2組あって、どちらを使うかによって、フィルムの角度を2種類(顔に近くなる角度と、少し離れる角度)選べる。

実際に装着して気づくのは、フィルムの存在をわすれそうなほどの透明感。光源に視線を向けても、反射がほとんどみえない。内側から息を吹きかけても全くくもらない。額のところにおおきな隙間があき、空気が上に抜けるので、フェイスシールドによって息苦しさが増すということはない。

使い捨てにするには高価なのが、個人防護具としては欠点か。フィルム1枚あたりにすると、山本光学製の2倍、使い捨て製品の30倍弱になる。一度の使用が長時間にわたるような使われ方に合っていそうだ。実際、製品サイトの装着例の写真には、ビジネススーツの人物が使われている。医療関係よりは、受け付け係のような業種だろうか。

ラグジュアリーなチタンフレーム版もある(大 8,980円、小 7,4800円、マウスシールド 5,980円)。どんな使われ方が想定されるのだろう(特にマウスシールド)。セレブなサービス業?(^_^;

 

製品内容:フィルム(1枚)、フレーム、説明書

 

モスアイ構造

 

フィルムの取り付け:フレーム両側のフックをフィルムのスロットに引っかけ、フレーム前側の突起をフィルムの小孔にはめ込む。写真に写すのに苦労するくらい、フィルムの透明度が高い。

 

フェイスシールドを使う目的は、飛沫が眼に入るのを防ぐため。感染リスクの高いエリアで、サージカルマスクないしN95マスク、ガウン、手袋と組み合わせて、個人防護具の一部として用いる。単独で用いても感染防止の効果は期待できない。

解剖実習では、解剖操作時に破片などが飛散することがあり、それらから顔面をまもるのに使用する。したがって、COVID-19が落ち着いた後も使われる。