REALFORCE for Mac テンキーレス PFU Limited Edition

東プレ株式会社製のMac用のキーボード。東プレは主に企業向けの製品を扱っているが、個人向け製品にキーボードのREALFORCEシリーズがある。オフィス向けからゲーム用まで、そのキータッチや耐久性に定評がある。キースイッチが「静電容量無接点方式」とよばれるもので、物理接点がないので接触不良が生じない。キーストロークがなめらかで底打ち感が少ないので、たくさん文字を打っても指の疲労が少ない。

東プレは株式会社PFU向けにHHKB(Happy Hacking Keyboard)OEM(相手先ブランド名製造)で製造している。HHKBはプログラマー向けに企画されたキーボードで、コンパクトな筐体に最少のキーで構成され、IT技術者からライターまで文字入力の多いユーザーに愛用されている。

REALFORCEにはサイズやキーの仕様により多数のモデルがあって選択が難しいが、HHKBに準じた仕様のモデルがPFU Limited Edition。準じているのはキーを押すときの荷重45gだけで(REALFORCEには30g、45g、変荷重の3通りある)、それ以外の機能は全部入り(静音、APC)。「Limited Edition」というと期間限定販売のようだが通常製品で、販売チャネルがPFUだというだけだ。

HHKBはMacにも使えるけれども、配列やキートップはWindows向け。Apple Magic Keyboardと修飾キーの位置が微妙に異なるので、ショートカットキーが使いにくい。またファンクションキーがないのが不便なこともある。REALFORCE for Mac PFU Limited Editionで、HKKBタッチのままMacでの使いにくさを解消できる。(HHKBにもMac向けはあるが、メカニカルキーの廉価版で、キータッチが異なる)

外箱には品名、品番、仕様が記載されている。REALFORCEには多数のモデルがあるので、購入時や開封前にこれらの確認が欠かせない。

外箱。HHKBと同じ、荷重45g

 

PFU Limited Edition

 

外箱の裏面

 

外箱の蓋に品名、品番、仕様が記載されている

外箱の中には真っ黒な内箱があり、そのなかにキーボードや付属品が納められている。附属しているのは、簡単なマニュアル、キートッププラー(キートップを外すための工具)、キースペーサー(キーストロークを浅くするためのもの)、保証書

真っ黒な内箱

 

キーボード本体と付属品

REALFORCE for Macには白と黒の2色がある。黒のモデルは、キートップがつや消し黒。キートップの文字に「かな」がないので、スッキリして見える。筐体はシルバーだが、金属ではなくプラスチックに塗装したもの。HHKBと同様、価格なりの高級感に欠ける。

Apple Magic Keyboardと同じだけのキーがあり、ページ送りなどいくつかのキーが追加されている。ファンクションキーに画面の明るさや音量などの機能が割り振られているのも同様。(LaunchpadとMission Controlはシステム環境設定で割り当てる必要がある)

キートップにすこしザラッとした感触がある。キータッチ自体はHHKBと同じ。静音モデルなので打鍵音が少なく、Apple Magic Keyboardと大差ない。

キーボード本体

 

黒のバージョンのキートップ

 

Capslockなどのインジケータが右上にある

 

左手側の修飾キー。Apple Magic Keyboardと同じ配列・位置

 

右手側の修飾キー。方向キーが右側にあるので、optionキーとcontrolキーが追加され、ファンクションキーの機能切り替えスイッチもある

 

ファンクションキーには、Apple Magic Keyboardと同様に音量調節などの機能が割り振られている

筐体の底には高さ調整のためのバーがある。2段階しかないので、細かな調節はできない。USBケーブルは筐体から直出しで、取り外しはできない。ケーブルを出す向きを後方と左右の3通りに変えられる。ケーブルが太めで曲がり癖が残りやすく、始末にこまる。HHKBのようにUSB-Cポートがあるだけだったらよかったと思う。

裏面には高さ調節のためのバーがある。細かな高さ調節はできない

 

USBケーブルは3方向

キートップの形状がHHKBと共通なので、HHKB用のカラーキートップも取り付けられる。デザインが合わないようには思われる。

HHKB用のカラーキートップを取り付けた

Macに接続すると、最初はキーボードの種類が認識されない。「キーボード設定アシスタント」が自動的に起動していくつかの操作をするよう促されるので、指示通り操作すればキーボードを使えるようになる。キーボードの設定やファームウエアのバリエーションアップは、専用のアプリを使う。

キーボードの識別のために操作を促される

 

設定アプリでAPC(オンと認識される押し込み深さ)を設定する