CT課題の評価と総評

提出されたCT課題は教員3名が各々評価し、その和を成績とした。

  • CTのウインドウは、適切に選択・調節されているものが多かった。
  • 図にラベルの不足が目立った。着目点にラベルをつけるだけでなく、オリエンテーション付けのために構造の名称を適宜入れる。ラベルが大きすぎて肝心の画像を隠していたり、ラベルが遠すぎて何を差しているのかあいまいなのも目立った。ラベルは形ないし白黒で区別されるのがよく、色彩でラベルを区別するには特別な配慮が必要(色覚異常へのバリアフリーのため)。
  • ラベルづけが不十分だと、キャプションも不適切になりがち。エビデンスの希薄な推論、独断的な判定、一般向けのネット情報の引用もみられ、評価を下げた。
  • 方向が明示されていないスケッチがみられた。方向に「外側」と記されているのもあったが、これでは左右不明。CTの左右が誤っているものは厳しい評価を受けた(実際の医療なら事故につながるので)。
  • ラベル、キャプション、方向に不具合があると、CTとスケッチとの対応付けは自ずと難しくなり、評価を下げた。
  • CTでthick slice、MPR、3DVRなどが、目的に合わせて効果的に使われていたものがいくつかあり、プラスに評価した。
  • 胸部と腹部からそれぞれ1点ずつ図を作るべきところ、胸部だけの図2点になっているものが少数あり、評価を半減させた。
  • 提出されたPDFはいずれもテンプレートが使われたようだった。ヘッダー/フッターが切れているものがあったが、Wordの不具合と思われた(*)。

評価は、10点を基礎点として下を目安に加減した。

  • 2点の図のそれぞれについて
    • CTについてウインドウなどが目的に合っていない(-1
    • ラベルが不十分ないし不適切(-1
    • キャプションが不十分ないし不適切(-1
    • CTとスケッチを対応づけ難い(-1
  • CTやスケッチのみせかたに特別な工夫がある(+1
  • スケッチ自体が情報として見栄えするなど、美術的に評価できる(-1/0/+1
  • その他(任意)
平均 SD
ウィンドウ(-6~0) -0.485 0.834
ラベル(-6~0) -3.758 1.542
キャプション(-6~0) -2.030 1.380
対応(-6~0) -2.061 1.819
プレゼン(0~3) 0.152 0.834
美術(-3~3) 0.061 0.429
その他 -1.515 3.890
合計点(0~30) 20.364 6.009
得点率(0~1.000) 0.679 0.200

* いくつかの班からオリジナルのWord書類を送ってもらって確認したが、こちらでは再現できなかった。一方、環境の差違によりWord書類のままではレイアウトが崩れることがあった。