漢字のトメ、ハネ、ハライ

解剖学の筆記試験において、漢字のトメ、ハネ、ハライの相違は問わない。


「常用漢字表」にある漢字の字体(文字の骨組み)は、同じ文字のうち一種だけを明朝体で例示している。しかし、同じ字でありながら微細な相違のある字体は複数存在する。そのような差異は活字のデザインの違いや、活字と手書き文字の違いによる「揺らぎ」の範囲である。それをもって正誤とすべきものではない。
「常用漢字表」4〜10ページには、このようなことも解説し、許容例を示している。小学校や中学校などで、このような差異を以て正誤を判定することがあるが、そのような教師は「常用漢字表」を読んでいないとしか言えない。

文化庁:「常用漢字表」(平成22年内閣告示第2号)

また、同じ文字でも、正字、略字、異字体など、字体に複数ある場合がある。これについては、『解剖学用語』を基準とする。ただし、医学生が買っても仕方ない本であることには変わりない。『グレイ』を勉強すれば済むのだから。