Horos

Horosは、macOS向けのDICOMビューア。オープンソースで無料。ダウンロードページで氏名、メール、所属を登録すると、インストーラのダウンロードのリンクがメールで届く。

プログラムの動作を人が理解できるような書き方で記述したテキスト書類をソースコードという。これをコンピュータが解釈できるような2進数の列に翻訳したのをオブジェクトコード(バイナリとも)という。この翻訳を自動的にするソフトウエアをコンパイラという。ソースコードが公開されていて、一定の規約下で誰にでも改変や再配布が許されているときに、オープンソースという。これに対して、ソースの公開や使用が独占的に制限されているのをプロプライエタリという。

macOS向けのDICOMビューアとしては、OsiriXがより知られている。もとはオープンソースで無料だったが、医療機器としての認可を受けたOsiriX MD以降から、プロプライエタリで有料になった。

診療目的にDICOMビューアを使うには、管理医療機器として法令(米国ではFDA、日本では薬機法)に定められた認証のあることが求められる。

Horosは、まだオープンソースだった2013年のOsiriX 5.8が元になっている。その名称は、ギリシャ神Osiris(OsiriXの名称のもとになった)の息子Horusから。OsiriX 5.8は現在のmacOSでは正常に動作しないが、HorosはmacOS High Sierra 10.13でも使えるように改良されている。GPUも使える。みためや使い勝手は元になったOsiriXと共通で、Mac版やiOS版のOsiriXとの通信も可能。薬機法の認証はなくとも教育・研究目的には使える。

Horosのボリュームレンダリング。機能やGUIはOsiriX 5.8を継承。GPUを使って高速にレンダリング可

HorosのデータベースはOsiriXとは別のフォルダーに作られるから、OsiriXと共存できる。OsiriXがすでにインストールされている場合、Horosを最初に立ち上げたときにOsiriXのデータベースを読み込むかどうかを聞かれる。

なお、本学の授業で配布したOsiriXも5.8を改良したもので、札幌のニュートン・グラフィックス社製。macOS High Sierra 10.13にはいまのところ暫定対応で、GPUは使えない。

ちなみに、OsiriXはもと、メーカー製のとても高価なDICOMビューアに反発して作られたようだが、有料になってから少しずつ価格が上がり、ライセンスの制限が狭められている。無料のLITE版はまだ残されているが、機能制限のために実用に耐えない。無料で配布されていたサンプルデータも、現在は有料のサポート契約が必要に。開発やFDA認証に経費がかかるとはいえ、紅顔の青年も老獪になるのは避けられないようだ。

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