2016年度アンケートのまとめ

2016年度人体解剖学の授業にあたって、何度か調査を実施した。いずれもWebまたは紙面によるアンケート調査で、主に1〜5のリッカートスケールの設問で、一部は自由記載。

履修へのモチベーションの調査

解剖班組みの意向調査で履修へのモチベーションを尋ねた。回答率91.9%

ケーススタディに関する調査

希望者を対象にケーススタディの授業を実施し、それについて尋ねた。(再掲)

授業に関する調査

最後の試験のときに、授業について尋ねた。2016年度授業アンケート用紙(PDF)

濃い色のグラフが2016年度、薄い色が2015年度。2015年度に比較した2016年度の増減を次のように示す:
:有意に増加、×:有意に低下、無印:有意差なし(リッカートスケールの設問はt検定、頻度を問う設問はU検定、危険率5%)、多重性は考慮していない。

MeAV Anatomieについて

昨年度はiPad版アプリにはライセンスの運用上のトラブルが多かったので、今年度はMeAV Anatomieの利用は実習室に設置したPCだけとした。

使用頻度が増えた。また、実地試験への出題への評価が向上した。問題がわかりやすくなるようにと考慮したのを反映したと推測される。

iPad・CTについて

2016年度は古くなっていたiPadを更新し、iPad Proに置き換えた。iPad自体やOsiriXの使用頻度が高くなったこと、iPadが役立ったとの評価が向上したことはそれを反映したと考えられる。

アプリについて、Visible Bodyが役だったとのコメントが多かった。

CTへの慣れが若干低下したのは、CT課題を全員提出から班1件提出に変更しCTの利用機会が減ったためと推測される。専門医の指導機会を増やしてほしいとのコメントが少なくなかった。提出〆切を遅らせてほしいとのコメントがいくつかあった。

ITサービスについて

おおむね昨年度同様だった。授業予定表とメールでの成績通知への評価が特に高い。他の教科にもGoogleカレンダーの利用を望むコメントがあった。

「PANDORAの動作が遅い」との意見が少なからずあった。管理者側では再現できていないが、アクセス集中時にレスポンス低下が起きたかと推測される。CTデータは容量が大きいので、もともとダウンロードに時間を要する。ダウンロードのアクセスを分散させるような指示が可能かもしれない。フォルダの階層が深すぎるとのコメントもあった。何らかの改善ができると思われる。

Googleドライブなど他のサービスの提案が数件あり、実際に随時検討しているが、容量の制限のため実現できていない。たとえば、群馬大のGoogleドライブは5GBで、CTの容量にして6件分しかない。

公式Twitterが有用との評価が向上した。今年度はツイート数を抑制したことを反映したと推測される。またメール通知への評価も向上した。今年度はある程度まとまった成績が通知されるように、採点期間を短くしたり通知のタイミングを調整したりしたが、それがよかったか。

LINE、Facebook、Moodle、教務システムについては期待が低かった。いずれも採用を見送っている理由がある:LINEはブログからの自動投稿に未対応で、公式LINE@が認可されなかった。Facebookは現在の大学生には利用者が少ないとされる。Moodleは容量制限がキツく(2GB)GUIがダサい。教務システムは解剖学の授業とフォーマットが合わない。

英語について

おおむね昨年度同様だった。

Zuknowについて

昨年度よりも使用頻度が向上した。今年度始めて「一部の発音に誤りがある」との指摘が数件あった。ただし、英語の発音をしているのはiOSのSiriで、ユーザ側では変更できない。ちなみに、Howjsayはネイティブが実際に発語していて、専門用語も多く含まれているので、発音チェックに有用(アプリもある)。

zuknowは2017年4月末でサービス終了予定。解剖英単語は他のアプリに移行することになろう。

教員評価

おおむね昨年度よりも向上した。

教科書・参考書

おおむね昨年同様だった。総じて教科書の所有率(図書館などで借りたものも含む)は高いが、画像診断や発生学の教科書の利用は高めたい。発生学の推奨の教科書は今年度変更した。

購入先については、大学生協がやはり手軽なようだが、Amzonの利用が昨年度に比較して増えた。

電子教科書については、使用ゼロが大半で、Kindleなど正規の電子書籍を1冊使っていたのが約1/4だった。昨年度と比較すると、正規の電子書籍を1冊使っていたのは増加した。

冊子体の『グレイ解剖学』の所有率がほぼ100%だったことと、今年度に使われた版から『グレイ解剖学』に日本語の電子版が付属したこと考え合わせると、今年度1冊だけ使われた電子書籍の多くがこの電子版で、冊子購入者の1/4程度が使っていたと推測される。

のべ冊数を積算すると(10冊以上は11冊として計算)、自炊PDFが減り(126←193)、正規電子書籍が増加していた(92←70)。

授業全般について

2016年度も従来通り時間配分や試験内容を見直したが、その効果はあったと思われる。

実習書について

『グラント解剖学実習』と『解剖実習の手びき』の各々について、「実習書として優れている」との文に合意できるかを尋ねた。回答率100%(必須の設問)*p<0.05

自由記載

  • 『グラント解剖学実習』の誤字について数件
  • 脳実習の実習書の代案を求める声数件

解剖班分けについて

次の3つの文の各々について、合意できるかを尋ねた。回答率100%(必須の設問)*p<0.05

  • 「班分けの通知があったとき(実際に実習が始まる前)、私の希望に合った解剖班だと思った」
  • 「授業後にふり返ると、私の解剖班は結果的によかったと思う」
  • 「プログラムによる班分けの方法はよい」

自由記載

  • 班内の男女比について数件:プログラムは4:0ないし2:2になるように設計されているが、条件により不均衡になることも
  • モチベーションのマッチングについて数件:よい場合もそうでない場合もあったようだ。マッチング関数は要改良か

学習状況について

学習状況について尋ねた。

  • 週あたりのクラブ活動の回数
  • 週あたりのアルバイトの回数
  • 平時と試験準備期間の学習時間
  • 試験準備期間(回答率97.8%)

成績との相関を調べると、クラブ活動回数とに弱い負の相関(|R| = 0.31)があるほかは、ほとんど相関がなかった。

平均 SD 回答率
クラブ(/w) 2.45 1.34 97%
アルバイト(/w) 1.00 1.14 97%
平時の学習時間(h/d) 1.67 1.07 87%
試験準備期間の学習時間(h/d) 6.45 2.93 96%

更新履歴

  • 2017/1/27 有意差検定
  • 2017/1/26 グラフのレイアウトを変更、いくつかのグラフを追加
  • 2017/1/25 授業アンケートを追加
  • 2016/12/26 最初の投稿

アイキャッチ画像:wikimedia

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